投稿者 sanetomi 日時 2001 年 9 月 15 日 23:00:33:
NY株:行方 ダウ急落は必至の情勢 「暴落ない」の楽観論も
【ワシントン逸見義行】週明け17日に5営業日ぶりに取引を再開する、ニューヨーク株式市場の動向に世界の注目が集まっている。急落は必至の情勢だが、問題は下落幅。10日のダウ工業株30種平均株価の終値は9605・51ドルだが、98年末以来の「9000ドル台割れ」を覚悟する声も出ている。
テロの影響で、消費の手控えムードやホテル、航空機などの利用客が急減する見込みが強まっている。情報技術(IT)バブルの崩壊で、設備投は急激に落ち込んでいる中で、唯一の支えだった個人消費が低迷するのは確実だ。しかも、13日発表の9月の消費者景況感指数が今年最低水準になったほか、14日発表の8月の鉱工業生産指数は約41年ぶりの11カ月連続前月比マイナスとなり、買い材料は見当たらない。
このため、市場関係者は「株価急落は確実で、今年最安値のダウ9106ドル、ナスダック1619を一時割り込むのは仕方がない」との声が大勢だ。ITバブルの崩壊をいち早く指摘したエール大のシラー教授は「ダウ9000ドル割れもあり得る」とみている。
一方、暴落回避策として、米証券取引委員会は14日、企業の自社株買い戻し規制を一時的に緩和することを決めた。量的規制を緩和し、禁じている取引開始時や終了時にも自社株買い戻しを可能にする。自社株買い戻しは、売り圧力に対抗できるうえ、市場に出回る株数も減るため株価上昇が期待できる。
また、株価暴落の場合は、米連邦準備制度理事会(FRB)が緊急利下げを実施するとの見方も有力で、17日のニューヨーク株について「急落はするが、暴落はしない」との楽観論も根強い。
[毎日新聞9月15日] ( 2001-09-15-19:57 )
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