投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 8 月 03 日 20:27:15:
2001/08/01 14:10配信
失業率が4.9%になったとの報道がありましたが、この中で一つ大きな事を忘れています。
それは、若年失業率です。24歳以下の失業率は、今や10%を越えてきているのです。働き盛りの若者の10人に1人が失業している。
そして、自発的に求職をあきらめた人は、この10%には入っていません。実数は恐ろしい数になると思います。
以下の報道は、今後の日本経済の事を詳しく記載していますので、ご参考までにお送り致します。
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■□■ 報 道 ■□■
参院選圧勝で勢いを得た小泉政権の構造改革がいよいよ本番を迎えるが、31日に総務省が発表した6月の完全失業率は前月に続き過去最悪に並ぶ4.9%を記録した。
失業者の増加はまだまだ序の口で、改革の柱である銀行の不良債権処理と公共事業の削減により、「失業率7%台、完全失業者500万人超」の大失業時代に突入するといわれており、いよいよそのゴングが鳴ったといえる。
総務省の労働力調査によると、完全失業率は、過去最悪を記録した昨年12月、今年1、5月と同率。
完全失業者数は前年同月比17万人増の338万人と3カ月連続で増加した。
6月の失業率については民間エコノミストの間で、「初めて5%台に乗せ、過去最悪を更新する」との見方が浮上していたが、なんとか踏みとどまった。
だが、この数字は景気悪化に伴う倒産、リストラの加速によるもので、小泉構造改革はまだ何も始まっていない。
民間信用調査機関の情報マンは「実は小泉政権の発足以降、大型倒産は1件も起きていない。金融機関が問題企業の処理を参院選後に先送りしていたためで、不良債権処理の進展を内外に強調することを狙った象徴的な大型倒産がある」と声をひそめる。
そのターゲットになるのがゼネコンだ。「国土交通省と金融庁がタッグを組み、債権放棄組ゼネコンの中からいけにえを探している」(有力金融筋)というのである。
「国土交通省が公共事業の入札基準を引き上げる一方で、金融庁は銀行に資産査定の厳格化を迫り、外堀と内堀を埋める二段構え。基準引き上げで公共事業から締め出された放棄組は、当然のことながら業績が悪化。放棄を受けた際に銀行に約束した再建計画が履行できなくなる。査定の厳格化を迫られている銀行は、放棄組の債権分類をこれまでの『要注意先』から、最終処理の対象である『破たん懸念先』への格下げを余儀なくされ、その結果、放棄組は法的整理に追い込まれる」(同)
放棄組ゼネコン淘汰のシナリオだ。
日本の建設業の就業者数は、全就業者数の1割を占める約630万人。米国に比べると2倍の比率である。
「これまで公共事業のバラマキで金が流れ込んだ建設業が、雇用の受け皿になってきたが、それが一気に吐き出される」(民間エコノミスト)のだ。
政府は最終処理による最終的な失業者数を最大18万5000人と予想しているのに対し、民間シンクタンクの予想は軒並み100万人を超えている。
ゼネコンと合わせ、流通、不動産の“大不況3業種”に処理が及ぶことを考えれば、とても政府の推計内に収まるとは思えない。
明治大学の高木勝教授は「構造改革による失業者が100万人を超えるのは確実。
景気悪化による失業者50万人を加え、ここ数年の内に総失業者は500万人を超え、失業率は7%台に跳ね上がる。
日本にとっては経験したことのない未知の領域で、とてつもない痛みを伴う」と指摘する。
それでも、構造改革が成功し日本経済が再生され、新たな雇用機会が生まれるのであれば救いはある。
だが、住友生命総合研究所の霧島和孝主席研究員は「構造改革は中途半端に終わり、失業率だけが解決の糸口もみつからないまま、ジリジリと上昇を続ける最悪の事態になる可能性が高い」と警告する。
霧島氏が続ける。「景気は悪化の一途をたどっており、次々に新たな不良債権が発生している。銀行はこれに対応するだけで体力を失っており、2、3年以内に最終処理を完了するなど到底不可能。一方で、景気後退を大義名分とした与党の抵抗勢力により構造改革が骨抜きになるのは必至だ。構造改革の挫折を嫌気し株価は暴落。景気はますます悪化し構造改革も進まないまま、倒産と失業だけが増え続ける」
だれもこんな最悪のシナリオを期待して、小泉政権に1票を投じたわけではないはずなのだが…。