投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 9 月 12 日 11:42:19:
12日の東京株式市場は、アメリカで起きた大規模な同時多発テロで世界経済が混乱に陥るとの懸念から売りが殺到し、全面安となっている。日経平均株価(225種)は取引開始直後に、84年8月以来、約17年ぶりに1万円の大台を割り込み、一時、前日終値比688円55銭安の9604円40銭と、83年12月以来の水準に落ち込んだ。東証株価指数(TOPIX)も98年10月以来、ほぼ3年ぶりに1000を割り込み、一時、993・15まで下げた。
世界経済をけん引してきたアメリカを標的としたテロを受けて、前日の欧州市場の株価も全面安となっており、世界的な金融・証券市場の混乱が拡大すれば、世界同時不況の危機にさらされそうだ。
この日は、東京証券取引所が取引開始時間を通常より30分遅い午前9時30分に繰り下げたが、取引開始後は売り一色で買いが入らず、多くの銘柄が売り気配のまま売買が成立しない状況が続いた。
米経済の混乱により、業績悪化の懸念が強まっている電機、通信などのハイテク関連株をはじめ、鉄鋼などの素材産業や銀行株など幅広い銘柄に売りが広がっている。テロを契機とした中東情勢の悪化による原油価格高騰を見込み、石油株などが上昇しているほかは、全面安の展開だ。
午前の終値は、日経平均が前日終値比519円24銭安の9773円71銭、TOPIXは同51・89ポイント低い1006・23。第1部の午前の出来高は約3億6000万株だった。
東証はこの日、株式の制限値幅を通常の2分の1に縮小する急落防止措置を取っているが、仮に全銘柄がストップ安となると、日経平均は前日終値より最大で約800円安い9400円台、TOPIXは960台まで落ち込む計算になる。
市場では、「テロの真相や背景が分からず、世界経済への影響度も未知数のため保有株を投げ売りする動きが先行している」(準大手証券)として、「当面は売りが売りを呼ぶ展開」を心配する声が多い。
(9月12日11:28)
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