経済観測:日銀は民営化を〔毎日新聞〕

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投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 9 月 06 日 23:26:36:

日銀は、いま中央銀行として通貨の独占発行権を与えられ、年間1兆円もの利益をあげながら、キャピタルロスのおそれ等を理由に、長期国債の思い切った買い切りオペを拒んでいる。その結果、十分に金融が緩和されず、デフレが進行している。金融政策を行うべき日銀が民間銀行と同じ行動をとるなら、日銀はいらない。直ちに、通貨独占発行権を取りあげ、民営化することを検討すべきだ。
これは別に異常な議論ではない。たとえば、ノーベル経済学賞を受賞したハイエクは、つとに中央銀行の廃止と通貨独占発行権の停止を主張したことで有名である。実際にも、明治初期の日本や19世紀の欧米では商業銀行が通貨を発行していたし、今でも香港やスコットランドには民間の発券銀行が存在している。すべての商業銀行が受け入れている当座預金も、実は「預金通貨」という通貨なのである。
日銀の発行独占がなくなれば、銀行はできるだけ多くの通貨を発行しようとするだろうが、他の銀行の通貨との兌換(だかん)義務から制約を受けるし、いずれにせよ信用のない通貨は淘汰(とうた)されてしまうだろう。こうした経済では、おそらく為替レートがノミナルアンカーとして働くことになろう。
なお、「最後の貸手」としての中央銀行が必要と考える向きがあるかもしれない。だが、現在の日銀は政府保証がなければ特融はしないので民間銀行と変わらず、反対に、どんな銀行も政府保証さえあれば融資してくれるから、日銀はやはり不要なのである。
このように考えると、日銀は行革の一環として民営化されるべきものに見えてくる。実際、日銀法に書かれている物価安定という第1目標も、信用秩序維持という第2目標も達成せず、達成しようともしない日銀は、もはや廃止するか民営化するかしかないのではないか。 (知命)
[毎日新聞9月6日] ( 2001-09-06-23:13 )

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