投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 9 月 06 日 11:53:40:
内閣府幹部が四日に平成十三年四−六月期の国内総生産(GDP)速報値は対前期比1%超のマイナス成長になるという見通しを表明、政府・与党内に波紋を広げている。小泉純一郎首相は「今年度国債発行三十兆円」を強調、秋の補正予算編成案は三十兆円の枠内にする方針だが、その後、税収減がはっきりした段階で三十兆円枠堅持が事実上できなかった事態になる恐れがあるからだ。
内閣府幹部は四日夜の与党政策責任者会議でマイナス1%超の見通しを示したが、福田康夫官房長官は五日の記者会見で「(内閣府担当者が)アナリストがこういうことを言っていると説明をした」と説明し、首相周辺も「(マイナス成長という報道は)世紀の大誤報」と強調。首相も補正予算編成に関連して、首相官邸で記者団の質問に答え、「三十兆円の枠内でしかるべき雇用対策などをやることに変わりはない」と述べた。
また、自民党首脳も同日、「(四−六月期のGDPは)前政権がつくった予算の結果。『構造改革ありき』にならないといけない。それが“小泉学説”だ」と首相の対応を支持する姿勢を示した。
しかし、GDPがマイナス成長となるとの情報を受けて、自民党内だけでなく、首相周辺でも動揺が広がっている。
自民党参院幹部は記者団に「三十兆円というラインは来年度から。数字にしばられて何も手を打たないわけにはいかない」と述べ、三十兆円枠にこだわるべきではないと指摘。安倍晋三官房副長官も都内で講演し、三十兆円枠の堅持を主張しながらも、「税収に狂いが出ると話が違ってきてしまう。そこをどう考えるか、これから議論がなされていく」と指摘した。
首相周辺も「マイナス成長ならば何かを考えないといけない」と述べており、「GDPマイナス1%超」の見通しは当面の小泉政権の経済運営に影響を及ぼしそうだ。
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