あさひ銀行とマイカル問題(NevadaEconomicReport2001/09/03)

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投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 9 月 03 日 12:04:20:

以下の報道がありましたので、お送りします。

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「今週末から来週初めに発売されるいくつかの雑誌で、極めてネガティブな形であさひ銀行が取り上げられる、とわれわれ金融マスコミの間ではもっぱらの評判になっています」銀行業界をフォローする日銀記者クラブに所属する大手日刊紙記者がこう言う。
このコメントに登場する“いくつかの雑誌”とは、高級会員制情報誌『選択』及び男性総合週刊誌の中では最大部数を誇る『週刊ポスト』の2誌のことを指している。
『選択』は9月1日(土曜日)に、『週刊ポスト』については9月3日(月曜日)にそれぞれ発売される予定だ。
「『選択』では3ページ、『週刊ポスト』では4ページにわたってあさひ銀行に関する記事が掲載されるというのです。しかも、こうした一連の雑誌記事が引き金を引く形で、各新聞マスコミがあさひ銀行問題を一斉に取り上げてくる可能性があるのです」(大手日刊紙記者)
現在、金融マスコミの最大の関心事は、“マイカル問題”と“あさひ銀行問題”と言えるだろう。
いずれのテーマについても、ここ最近、その水面下で激しい取材合戦が繰り広げられているのが実情だ。
“マイカル問題”については、また別の機会に取り上げることにして、この“あさひ銀行問題”に関する最大のポイントは、「2001年9月中間決算において配当(中間配当)が出来るか否か−」という点に尽きる、と言っていいだろう。
「ここ一連の株価下落で、大手行各行はトータルで1兆円を超える株式の含み損を抱えていることは間違いありません。そして注目すべきなのは、こうした状況の中で、この9月中間決算から“時価会計制度”が導入されるという点なのです」(大手都銀幹部)
この“時価会計制度”とは、銀行が保有する株や債権に関して、その取得価格よりも時価が下がった時に生じる“含み損”の約6割を配当原資となる剰余金から差し引く、という会計ルールのことを指す。
「この“剰余金”は、配当原資であると同時に自己資本の一部を構成していることから、含み損処理の仕組みについては“資本直入”と呼ばれています」(前述の大手都銀幹部)
そして一連の株価下落を受けて“含み損”が急速に拡大しつつあることから、配当原資が枯渇しつつある銀行が出てきたというのだ。
「その筆頭が、あさひ銀行なのです。このままの株価水準が続けば、同行が“配当見送り”という事態に陥る可能性が高い」(大手都銀役員)
そして、仮にあさひ銀行が“配当見送り”ということになると、同行は極めて重大な局面を迎えることになる、といえるだろう。
それというのもあさひ銀行は、優先株という形で5000億円にのぼる公的資金の注入を受けているからだ。
「“配当見送り”ということになれば、こうした“優先株”に議決権が発生することになります。つまり、国があさひ銀行の超大株主として登場してくることになる。
つまり、あさひ銀行は“準国有化”の状態に置かれるわけです。少なくともマーケットはそう認識するでしょう。
もっとも足利銀行のケースのように、国が『議決権の行使は当面、見送る』という措置をとってくる可能性が高い。しかしそうなった場合でも、あさひ銀行の信用力は大きく低下することになります」(大手都銀役員)
金融庁幹部が言う。「現在、監督局の担当課長がシャカリキになって、“配当見送り”になった場合に備えてあさひ銀行に対して信用補完策の構築作業を急がせています。しかし今に至るも、何も決まっていないのが実情なのです」ともかく、あさひ銀行の今後の動向には要警戒だ。

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