投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 8 月 30 日 22:23:17:
日銀の速水優総裁は30日、名古屋市内のホテルで会見し、株価の下落について「銀行が株を持ち過ぎていて(その他の)企業も伝統的慣習で取引先と株を持ち合っている。期末を控え、株が上がると売りに出すために、株価は下がりがちになる」と述べ、持ち合い株の解消が下落の一因との認識を示した。そのうえで、株価安定の方策として「個人資産が市場に流れるよう税制などの環境整備をやっていく必要がある」として、証券関連税制の見直しを求めたほか、銀行の保有株式の圧縮も必要との考えも表明した。
また、為替相場に対しては「円高というよりは、米国経済の減速によってドルが安くなっている」との見方を示した。
会見に先立ち、中部財界代表者との懇談会が行われた。速水総裁は「中部地方の経済は、ものづくりの伝統に根ざす技術力などで着実な発展をしてきた。現在の厳しい経済状況も乗り越え、新たな発展を遂げられると信じている」「中部国際空港、愛知万博は国内需要を喚起する大きな力になる」などとコメント。財界からは「中小企業は厳しく、機動的な金融施策をお願いしたい」(磯村巌・名古屋商工会議所会頭)、「郵便貯金の肥大化は金融市場の健全な発展を阻害しかねない」(小笠原日出男・名古屋銀行協会会長)などの意見が寄せられた。
[毎日新聞8月30日] ( 2001-08-30-22:11 )