投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 8 月 29 日 12:29:29:
失業率の ５％ 乗せは、今後の＜最悪の始まり＞だと言えます。以前に指摘しましたが、【戦後最悪の不況】への入り口に正にたっているのです。
下記の報道を、じっくりお読みください。
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７月の完全失業率は史上最悪の５．０％に突入し、完全失業者数も７月としては過去最高の３３０万人となった。
「谷あれば山あり」で今後少しは好転するかというと、逆にさらなる悪い予兆が襲う。
日本経済の牽引役だった大手電機メーカーが、４０代サラリーマンも対象にした“聖域なき大リストラ”を発表。
流通、ゼネコンなどで大量の失業予備軍も控える中、デフレと構造改革の合併症が進めば、民間エコノミストの「失業率７％、失業者５００万人」の予測が現実味を増してくるのだ。
小泉内閣は、こうした最悪の事態をどこまで予想して「構造改革」を唱えているのか。
足下の経済をみると、国内電機業界では、大手各社が今期末に大幅減益または赤字転落への下方修正が続出。
7月31日に松下電器とＮＥＣが、8月20日には富士通、そして東芝が27日に大リストラ計画を発表した。
過去最悪となった7月の完全失業者では、リストラによるものが横ばい状態となっており、今後、電機業界の大リストラが実行に移されると、さらに悲惨な数字が打ち出される可能性が高い。
もちろん、7月時点の失業率5．0％にもこうした数字は含まれていないため、本格的なリストラ加速で、失業率の方もさらに悪化するのは確実だ。
「現在のＩＴ不況は単なる循環的な不況ではなく、構造的な不況だ」 「ＩＴ需要の本格回復は平成１５年度になる」。
今期末に1150億円の最終赤字に転落する東芝の岡村正社長は、27日のリストラ計画発表の席上で、こう述べた。
そうした厳しい現状認識を裏付けるかのように、同社の人員削減案では、国内の正社員をターゲットの中心に据えているのだ。早期退職優遇制度の対象年齢を従来の４６歳から４０歳に引き下げるとともに、関連会社の株式を売却して、グループから人員を会社ごと切り離すという手法を使う。
富士通の人員削減の7割弱がタイやフィリピンなど海外拠点での削減で、ＮＥＣも削減対象の9割近くが正社員以外の業務委託者というのが実情だが、東芝はさらに一歩踏み込んだ形だ。
「これまでのリストラ策は海外工場の閉鎖など、言い方は悪いが“枝葉”の部分が中心で、国内の正社員には極力手をつけずに業績が回復するまでしのごうという考えだった。しかし、もう右肩上がりの時代ではなく、“幹”の
部分もそぎ落とさざるをえなくなった」（電機アナリスト）
多くのメーカーが収益の柱としている半導体部門の不振については、「通常、３−４年サイクルの景気の好転は期待できず、世界的な需要の低迷は続くのでは」という見方が強まっており、これ以上“聖域”を残しておけないという
わけだ。
去年の春先までＩＴ（情報技術）関連の先端産業として、もてはやされた電機業界も、“つわものどもが夢の後”。
構造改革で重点分野であるＩＴなどに2兆円を投入することを決めた小泉内閣のリップサービスも、まったく評価されていない状態なのだ。
また、ユニクロの躍進に代表されるように、安価な労働力の中国など海外への生産拠点の流出による国内の空洞化も進む中、そのしわ寄せを食うのは国内の働き盛りの男女なのだ。
これまで優等生とされてきた電機メーカーにしてこの惨状だが、ゼネコン、流通など従来問題視されている業種についてはより深刻なのはいうまでもない。
9月中間決算から時価会計制度が導入される銀行だが、不良債権問題は一向に進展する気配はない。
株価も低迷したままで、保有株式の数千億円という巨額の含み損が発生しているとされ、「この株安では売るに売れない」（銀行系証券）状態となっている。そして巨額の有利子負債を抱えた流通や、債権放棄ゼネコンの一角については、いよいよ“最終処理”の決断を迫られている。
下請けや取引先を含めた連鎖的な倒産、失業の発生が広がれば、「構造改革による失業者が100万人と景気悪化による失業者５０万人を加え、ここ数年の内に総失業者は５００万人を超え、失業率は７％台にはね上がる」（高木勝・明治大教授）という事態が現実のものとなるのだ。
何度も繰り返すが、５．０％という数字は、“悪夢”の始まりに過ぎないのだ。
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。