投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 8 月 25 日 22:16:44:
絶対に“買ってはいけない”!!
円建て外債(サムライ債)の発行が再び急増している。長引く超低金利で海外政府や企業の円調達意欲が高まる一方、預貯金に愛想を尽かして有利な金融商品を求める投資家がいるからだ。しかし、低格付け債も多く、リスクに注意する必要がある。
ブラジルは今月、2000億円のサムライ債(2年債、年利3・75%)を発行した。新興国としては過去最大級だ。100万円買えば計7万5000円の利息が付き、「低金利対策」として大々的に宣伝された。「ゼロ金利時代に個人マネーを取り込める数少ない商品」(大手証券)という。
ところが、隣国のアルゼンチンで経済危機が再燃。米格付け会社はブラジルの見通しを「安定的」から「ネガティブ」に変更した。「リスクの割に金利は良くない」(銀行系証券)との見方もあるが、ゼロ金利下では相対的に有利な商品として売れるようだ。
サムライ債は96年の規制緩和で急増したが、日本の金融危機で円の信用が低下し、98年には急減。信用回復に伴って増加に転じ、00年には2兆3395億円、今年も7月末現在で1兆円に達した(大和証券SMBC調べ)。対日投資を活発化させている欧米企業が買収資金調達などを目的に発行する一方、低格付け国でも低コストで資金調達できることが、増加の背景にある。
大和証券SMBCによると、サムライ債のうち低格付け債が約3割を占め、個人客の人気が高いという。ただ、低格付け債には債務不履行(デフォルト)になったり、償還前に売却が困難になったりするリスクがあり、注意が必要だ。 【吉原宏樹】
サムライ債 外国の政府や企業などが日本国内市場で募集し、円建てで発行する債券の通称。70年にアジア開発銀行が60億円を発行したのが最初。96年からは原則として発行体の信用にかかわらず発行が可能になった。
[毎日新聞8月25日] ( 2001-08-25-18:04 )