投稿者 sanetomii 日時 2001 年 8 月 23 日 07:03:28:
7月の失業率悪化、5%台に 調査開始以来初めて
7月の完全失業率(季節調整値)が5.0%となる公算が大き
くなった。日本の失業率が5%台に乗るのは53年の政
府の調査開始以来初めてとなる。ハイテク産業が世界的な情
報技術(IT)不況の影響を受け、企業はリストラを進めるな
ど足元の雇用情勢は厳しさを増している。小泉政権が進める
構造改革で雇用情勢がさらに悪化するのは避けられそうにない。
小泉純一郎首相は9月上旬に発表される4〜6月期の経済
成長率をにらみ、安全網(セーフティーネット)の構築など
雇用対策の拡充を盛り込んだ補正予算を編成する見通しだが、
失業率5%の事態を受け、規模や時期をめぐり早急な対応を
迫られそうだ。
完全失業率は総務省が毎月まとめている。6月の完全失業
率は4.9%と、2カ月連続で過去最悪に並んでいた。男性
が5.1%、女性4.6%だったが、7月は男女とも0.1
ポイント程度悪化した模様だ。また7月の完全失業者数は
330万人程度にのぼったと見られる。春先に比べ職探しを
する人が少なくなる7月としては過去最多の水準となる。
日本の雇用は、終身雇用に象徴される長期・安定型の雇用
慣行や、バブル崩壊後の公共事業を中心とした度重なる財政
出動により、97年まで就業者数が減ることはなかった。
98年4月に初めて4%台に乗った失業率は、その後の景気
拡大局面での企業の求人需要の伸びにもかかわらず、悪化が
続いている。
主な国の最近の失業率は、米国が4.5%、英国3.2%と
日本より低い。日本より高いのはドイツ9.3%やフランス
8.7%などだ。(03:02)