投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 8 月 22 日 17:16:23:
トラベラーズ・チェックについて、ご質問がありましたので、以下の通り、ご返答させて頂きました。(ご返答日時:2001/08/21 5:38:05 東京 (標準時))
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トラベラーズ・チェックですが、シティーバンク発行のものは、<シティーバンク>が破綻しない限り、現金と同じ扱いになります。
ところが、海外で、これが、流通するか(交換してくれるかどうか)になりますと、誰も明確な返事を持っていません。
なぜなら、日本で発行されたものだからです。
恐らく、交換窓口で、かなり混乱すると思います。
例は、違いますが、以前、イタリアのミラノのヒルトンホテルに宿泊したことがありますが、この際、リラのトラベラーズ・チェック(東京三菱銀行サービスセンターでの発行)で、支払いをしようとしたところ、拒否されました。
それは、このTCは、見たことがない。として。
銀行にも行きましたが、やはり、拒否されました。
結果、ローマに戻り、発行銀行を探し、交換してもらいましたが、ここで、手数料をとられ、散々な目にあったことがあります。
Citi BankのTCは、米国のCiti Bankに行けば、交換してくれますが、金融封鎖になった時には海外航空料金は、今の安い料金ではありませんので、物凄いコストがかかります。
航空料金は、世界的にドル建て(ROE)で決められており、仮に、東京=ニューヨーク間の航空料金を$800(ディスカウント料金)とすれば、1ドル 120円 = 96,000円
ところが、円が暴落すれば、
1ドル 500円 = 400,000円
1ドル1,000円 = 800,000円
ホテル代を、一泊$200とすれば、
今の1ドル120円では、
$200 X 120円 = 24,000円 ですが、
1ドル 500円になれば、
$200X 500円 = 100,000円
1ドル1,000円になれば、
$200 X 1,000円 =200,000円
このような金額になってしまうのです。
これだけの費用を払い、更に、拒否される危険性もあることを考えれば、私は、ドル現金か、海外口座をお奨めしています。
今後、最悪の局面が訪れた場合には、どのような混乱が起こるか、誰も、答えを持っていません。
これが、最も怖いことなのです。
ワシントンのIMF関係者、シンクタンクの幹部たちも、誰も明確なシナリオを持っていないのです。
それは、日本のような、これほど大きい経済圏の、破たん処理を行った事がないからなのです。
もし、本気でIMFが基金を取り崩して、日本救済に入った場合、どのような事態が起こるか?
今日の速報で、解説させて頂きますが、世界は大混乱します。
このため、本気で、日本を救うことは、IMFは、考えていないはずです。
以上、私なりの考えを述べさせて頂きました。