投稿者 sanetomi 日時 2001 年 8 月 20 日 23:36:22:
富士通リストラ:IT失速を象徴 業界、一層の合理化も
富士通の人員削減計画は、大手メーカーの中では最大規模のリストラ策となった。「通信
関連の半導体の需給環境が悪化し、マーケティングの弱さが出てしまった」(高谷卓副社
長)との読みの甘さが背景にあるが、IT(情報技術)景気失速の勢いの激しさを象徴してい
るとも言える。
人員合理化策は国内企業だけでなく、世界のIT関連企業に共通する動きだ。米コンピュ
ーター大手のヒューレット・パッカードが先月、6000人の削減を発表したほか、今春以降、
独シーメンスやオランダのフィリップスなど世界的に知られたハイテク企業が軒並み人員削
減に走っている。米国発のIT景気失速が世界中を駆けめぐっているのが現状だ。
半導体の市況について富士通は、02年度以降の緩やかな回復を想定している。しかし、
景気のけん引役だったIT産業は総崩れで、景気回復の見通しは暗い。パソコンや携帯電話
などIT関連製品の普及率も高止まりしている。このため、市況回復の見通しも未知数だ。富
士通は「これだけ大きいリストラは今後、考えていない」(高谷副社長)としているが、場合に
よっては、他社も含め一層の合理化を迫られる可能性もある。
[毎日新聞8月20日] ( 2001-08-20-23:25 )