投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 8 月 17 日 23:47:17:
(平成13年8月17日)(投稿日16日)
差出人: 霞が関通信問題懇話会
「IT先進国政策での経済再生の愚作。竹中経財大臣よ、特定国や特定業者の手先になるな」
小泉内閣の経済財政担当大臣「竹中」氏によれば、ITでの活用により数年後にはその分野での最先進国になり、併せて経済の再生を期待するような言動が連日紙面を飾っております。
竹中氏はその道の専門家であるが「机上の空論」「七変化の変幻自在経済理論家」であり、実務での苦労、経験が全く無いに等しい人物である。
まるで「IT」は経済再生伝家の宝刀のようである。 ITの真実を知っているものにとっては、まるでお笑い草であります。
国民は、豪華な中華料理のフルコースを月末に食べたいことよりも、いますぐの、今晩の「カレーライス」を期待してます。 もちろん、政府は、今晩のカレーライスも、週末の「とんかつ」も、そして年に一度の「フランス料理」も考えて政策を練っていることと期待してますが。
今、国民が何を期待しているか、景気がどうなのか、どの催しが人気があるかなど身近かな情報は案外、タクシーの運転手、ダフ屋、チケットショップの方がはるかに実経済を反映しているのではないでしょうか。
さて、竹中大臣の言によれば、各種IT政策がその政策のなかに述べられておりますが、国益、安保、国防など国の根幹にかかわる「通信政策」に関して、その余りにも無知さ加減が我々からすると露呈されており、経済理論のみでの対応で、特定国や特定人物の利益代表ではと思わざるをえません。 以下、その各論について。
・ADSL:
すでに米国ではその殆どの業者が倒産しています。当、目安箱の3月10日に関連することは述べられています。日本では価格を最近異常に下げる傾向にありますが、サービスがスタートして時間の経過を少し見る必要があります。安定したサービスが出来ているか、通話品質はどうか、通信価格は変更無く安定しているかなど。
・IT政策&関連産業:
米国ではすでに、IT大不況がスタートしています。ITは極論すれば、単に米国のソフト、ハード会社を儲けさすだけのものでした。
・周波数のオークション:
欧米でこのシステムを導入、一時は政府は利益を挙げたかに見えたが?余りの「高値」落札のため、事業として成り立たず今は、多くの国で辞めている。我が国では大臣への親しい関係者からの圧力で実行に移されようとしている。
完璧なる民間の金銭感覚を持たない「NTTグループ」は国内で得た、大切な利益をその収支を十分に考えず、海外投資をし、長い目でみてファミリー作りなどと悠長なことを言っている現状も大きな問題です。民間会社でしたらその「期」での結果によっては「即、社長は首」ものです。もっと、国民のニーズを先取りした経営感覚がNTTには望まれますし、投資家を大切にする対応を期待します。
竹中大臣はNTTのより細分化、通信業界により競争を促したいようですが、それがどう言う結果を生むか理解しているのでしょうか。米国では細分化して失敗しました。余りの価格競争で企業として体力がなくなりました。米国では、通信に関しては最後は「国策としての判断」でその対応をしています。
そうでないと、国の重要通信の秘密が海外企業に握られてしまうからです。その良い例がNTTコミュニケーションズによる米国「ぺリオ社」の買収でした。日本の基幹通信網は絶対に海外資本の影響下に置いてはいけないのです。
また、NTTのさらなる細分化、競争力の弱体化は国際通信ビジネスの大きな障害となります。なにしろ、通信は多大な設備投資をして、それを時間をかけて回収するビジネスであることを忘れてはいけません。よって、体力が重大要素なのです。
かっての、通信は「音声サービス」のみでしたが、いまでは各種サービスがあり、各々が部品化、細分化されたサービスになっており、それらを総合して、トータルサービスでどうなのかを判断しなくてはなりません。併せて、いざと言うとき、災害時などの対応なども重大な要素です。
なにしろ、日本は災害大国、ましてや「富士山爆発?」が言われている今日このごろゆえ。ただ価格だけでないトータルサービスは「保険」のようなものであります。5月27日付きの投稿もご一読いただければより一層の通信の重要性がご理解いただけると思います。