投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 8 月 15 日 14:50:42:
国際通貨基金(IMF)は14日、米国経済に関する年次審査報告書を発表した。IMFはこの中で、巨額の米経常赤字は長期的には持続できないとし、ドルは急落のリスクを抱えている、との見方を示した。これを受け、14日のニューヨーク外国為替市場では、ドル安が進み、対円では121円台に下落した。
IMFは、「米国の経常収支赤字の規模は、長期的には持続不可能で、生産性の向上が期待通りとならなかった場合、ドルが急落する恐れもある」と指摘した。IMFは、先月発表した資本市場に関する年次報告書の中でも、国際金融市場の直面するリスクのひとつとして、「破壊的な」ドル急落の可能性を挙げていた。
今回の報告は、米国経済について、「インフレは、全般的に落ち着いた状況が続く見込みである」ため、経済活動が引き続き弱い場合、米連邦準備制度理事会(FRB)が追加利下げする余地はあるとの見方を示した。
IMFがドル急落リスクに言及したことで、ニューヨーク外為市場では、ドルが対ユーロ、対円で下落した。米東部時間14日午後4時時点のドルは、1ユーロ=0.9030/33ドル(13日の取引終盤は0.8964/69ドル)、対円では1ドル=121円72/78銭(同122円45/53銭)。
15日午前10時時点の東京外為市場のドル・円相場は、1ドル=121円45/47銭と、前日午後5時時点とくらべ、1円15銭のドル安・円高となっている。