投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 8 月 14 日 02:19:03:
日本マクドナルド <2702> が前日比120円(-2.82%)安の終値4,130円で反落となった。同社の株価は、中間決算での増収増益期待から先週後半にかけては反発する展開が続いてきたものの、先週末となる10日の取引時間終了後に発表された1-6月期の中間決算の内容が、増益とはなったものの、今年から米国本社へのロイヤリティー支払い率が従来までの売上の1%から2.5%へと増額されたことが災いして増収減益となったことが嫌気された格好となった。
元々、マクドナルドに関しては浮動株式の比率が低いことに加えて、日本マクドナルドと藤田社長のコンサルティング会社、藤田商店との不明瞭な関係を敬遠されて機関投資家が買いを入れなかったという経緯があるだけに、個人投資家の占める割合が強く、株価の動向はどれだけ個人投資家の人気を集めることができるかにかかっていたが、中間決算の箱を開けてみると期待されていた「フジタ・マジック」はなく、減益という現実が重く圧し掛かってきたことが今日の売りを招く結果となったようだ。
公開前の期待とは裏腹にやや期待外れの感も強くなってきているマクドナルドだが、アナリストのなかからは、元々、外食産業は、庶民の胃袋という限られたパイを奪い合う業種、胃袋が無限に拡大するわけがないように外食産業自体もいわばゼロサムゲーム的な側面が強い、との指摘も聞かれた。ゼロサムゲームで拡大成長を進めるための最後の手段が他のパイを奪い取る、値下げ戦略となるわけだが、利益拡大を進めるためには、マクドナルドが藤田商店に支払っている売上の0.5%とされているロイヤリティー支払い廃止し経営の透明性を高めることが必要と、マクドナルドに株価の下落という形で教えているとも見えなくもない。
株式市場はいわば、勝てば官軍の世界だ。藤田社長が増収増益を勝ち取れば経営の透明性を求める市場の圧力も跳ね返すことができようが、増益を達成することができなければ、マクドナルドと藤田商店との関係も微妙なものとなってくるかもしれない。