投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 8 月 13 日 21:10:27:
13日の東京株式市場で日経平均株価がバブル崩壊後の最安値を2週間ぶりで更新した。昨年4月の採用銘柄入れ替えで下げ幅を拡大した事情もあり、「実態はそれほど悪くない」と指摘する市場関係者もいるが、日本経済を支えるハイテク産業の苦境を象徴しているのは確か。市場では早期の証券税制改正などを求める声が高まっている。
市場の下げ基調に歯止めがかからないのは、堅調だった個人消費の息切れや、内外のハイテク企業の業績予想の大幅下方修正などが原因。夏休みによる「政治空白」で買い材料に乏しく、薄商いで値動きが荒くなることも影響した。
日経平均の大幅続落は、昨年4月に採用銘柄を大幅に入れ替えて、新たに採用されたハイテク関連がIT(情報技術)バブル崩壊で値を崩したため。東証株価指数(TOPIX)の13日の終値は1167・09で、98年10月のバブル後最安値980・11より186・98ポイントも高い。大和総研の調べでは、入れ替えがなかった場合の日経平均の13日の終値は1万5553円15銭で、「悲観的になる必要はない」と話す。
とはいえ、国内景気のけん引役と期待されるハイテクなど主力製造業の低迷は市場にとって大きな懸念材料。さらに、景気回復に向けて「『輸出主導型』産業に頼らざるを得ない状況」(外資系証券)の下で、米国の景気後退が先行き不透明感に追い討ちをかける。
13日の市場では、小泉純一郎首相の靖国神社参拝が最大の話題で、「言行不一致」とみるか、「今後は構造改革に集中できる」と評価するかで、意見が分かれた。政策の実行を求める“催促相場”の様相がさらに強まっている。 【吉原宏樹】
[毎日新聞8月13日] ( 2001-08-13-20:24 )