投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 8 月 12 日 13:13:35:
三菱東京フィナンシャル・グループの三菱信託銀行は11日、01年9月中間決算から、融資の査定基準を厳格化して、公表する方針を固めた。要注意先債権の一部を不良債権にするなどで、不良債権額は3月末より1000億円程度増え、全体で1兆円を突破する。グループの東京三菱銀行は3月末に厳格化した査定を導入しており、自己査定厳格化は、同グループが先行する形になる。
具体的には、不良債権予備軍である要注意先債権の中で、経費や資金回収が難しくなるリスクを差し引いたうえで、年1%前後の金利が取れていない債権を、「要管理債権」に転落させる。大手行では通常、要注意先債権の金利は同0・375%といわれ、1%前後という基準はかなり厳しいものになる。
大手行は、要管理債権を除く「その他要注意先債権」に対し、倒産時に備え、引当金を2〜5%積んでいるが、要管理債権になれば、担保部分を除く融資に15%の引き当てが義務付けられる。三菱信託はすでに23%と十分な引き当てを行なっており、新たに必要な引当金は100億円前後になる見通しだ。
東京三菱は01年3月期決算で、自己査定を厳格化し、00年9月中間期に比べ、要管理債権が8600億円増えた。中堅・中小企業向け融資が多い東京三菱に対し、三菱信託は大企業向けが中心のため、不良債権額は3月末の9300億円から1兆300億円への増加にとどまる。 【藤好陽太郎】
[毎日新聞8月12日] ( 2001-08-12-03:01 )