投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2001 年 8 月 08 日 21:51:36:
日本興業銀行は8日、1%のデフレ(実質の国内総生産を名目の国内総生産で割った率)で7兆4000億円の不良債権が発生するとの試算をまとめた。不良債権の処理と同時に、名目GDPが縮小していくデフレの圧力を軽減する需要喚起策が不可欠、と主張している。
調査は、全体の不良債権の8割弱が集中する建設、不動産、卸・小売、サービスの4業種を分析。97年春までは過剰債務が急減したものの、その後の景気後退とデフレで過剰債務が増加した。
この結果、99年から00年末の2年で4業種に19兆2000億円の過剰債務が新たに発生。一方、実質GDPを名目GDPで割ったデフレは2年間で3・4%進み、1%のデフレで5・6兆円の過剰債務が発生し、金融機関の不良債権の増加に直結したと分析。4業種以外の業種も含め、金融機関全体が抱える不良債権は、7兆4000億円に上るとしている。
興銀は、「名目GDPの拡大のため、旧来型でない財政政策と金融政策の支えが不可欠」としている。【藤好陽太郎】
[毎日新聞8月8日] ( 2001-08-08-20:00 )