★阿修羅♪ 狂牛病・遺伝子組換3 ★阿修羅♪ |
狂牛病(牛海綿状脳症)問題に関する衆院農水委員会の集中審議が10日、行われた。野党側は武部勤農相の責任を追及したが、農相は「辞めることが責任のとり方ではない」との答弁を繰り返し、辞任要求を突っぱねた。また、事実上の引責辞任をした熊沢英昭・前事務次官の退職金が8874万円で全額支給されたことが明らかにされた。野党側は「狂牛病対策費として補正予算だけで1500億円も使っている。国民は納得できないのではないか」と迫ったが、農相は「これは不祥事とか刑事責任による辞任ではない」と釈明した。
同委員会は、12月26日に北海道中標津町で「感染源・感染ルート(の解明)はそんなに大きな問題なのか」などと述べた農相の失言を重視した野党の強い意向で、国会休会中に開かれた。
筒井信隆委員(民主)は「12月26日に『野党はばかだ』といったのか」と武部農相に質問。農相は「野党を侮辱する趣旨のことは言っていない」と答えたが、さらに追及され「(国会などで)何十回も『辞めろ』と言われて……。私の言葉遣いに乱暴なところがある点は、謙虚に反省しなければならない」と苦しい答弁。
「(肉骨粉を使用しないよう求めた)行政指導を知らなかった農家は恥ずかしいと思わないのか、と言ったか」との質問には「振り返って、そういう言葉を言うべきではなかったと考えている。反省している」と述べ、この発言を事実上撤回した。
日本での狂牛病の発生リスクが高いとのEU(欧州連合)調査報告書(素案)について、山田正彦委員(自由)は「昨年11月前、農水省に問い合わせたところ、『ない』とうそを言われた」と追及した。農相は「ないとは言ってない。(正式な)最終結果はないということだ」と述べた。
山田委員は「毎日新聞が報告書(草案)の存在を報道しなければ、永久に日の目を見なかった。引責辞任する気はないのか」と迫った。農相は「最終報告でなくとも、公表すべきだった。申し訳なかった」と謝罪したものの、自らの責任のとり方については言及しなかった。 【狂牛病取材班】(毎日新聞)
[1月10日21時20分更新]