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06/21 08:02 大人の骨髄から万能細胞 倫理問題ない応用に期待 外信83
【ワシントン20日共同】さまざまな臓器や組織に分化する人間
の胚(はい)性幹細胞(ES細胞)と同様の能力を持つ細胞を、成
人の骨髄から取り出すことに米ミネソタ大のグループが成功し、二
十日、英科学誌ネイチャーの電子版に発表した。
ES細胞は、移植用組織や細胞をつくる「再生医療」への応用が
期待されているが、受精卵からしか得られないなどの倫理的問題が
指摘されている。
成人の骨髄細胞から同様の機能を持つ細胞が得られれば、倫理的
な問題は生じない上、ES細胞を使うことで心配されている細胞の
がん化の心配も少ないという。
グループは、人やラットの骨髄に含まれる「間葉系幹細胞」と呼
ばれる細胞の中から、数は少ないが増殖力の強い未分化の細胞を取
り出すことに成功。この細胞を特殊な条件で培養し、ES細胞と同
様に、さまざまな細胞に分化する能力があることを確かめた。
また、マウスの骨髄から得たこの細胞を別のマウスの受精卵に移
植する実験で、血液細胞や肝臓の上皮細胞、肺や消化器などの細胞
に分化させることにも成功した。
同日のネイチャー電子版は、ラットのES細胞を神経細胞に分化
させ、これをマウスの脳に移植する異種移植で、パーキンソン病に
似た症状を改善させたとの米国立衛生研究所のグループの成果も掲
載。専門家は「当面はES細胞と成人由来の幹細胞の研究の双方を
並行して続ける必要がある」とコメントした。
(了) 020621 0801
[2002-06-21-08:02]