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2002年06月02日(日)付
在外公館用の天然痘ワクチン備蓄計画が暗礁(朝日新聞)
国内製造中止の余波
海外でのバイオテロに備え、外務省が進めている在外公館用の天然痘ワクチンの備蓄
計画が暗礁に乗り上げている。国内唯一の製造元だった研究機関が今年3月末で製造
を中止してしまい、国内向け備蓄の一部を譲るよう打診した厚生労働省からも「政府
全体の調整が必要」と断られたためだ。
米国で昨年起きた炭疽(たんそ)菌事件をきっかけに厚労省や外務省が中心となって
進めてきた。厚労省は国内唯一の製造元だった千葉県の公営企業「血清研究所」にワ
クチンの製造を依頼し、すでに国内向けに約250万人分を確保している。
外務省も在外公館の職員や家族、在留邦人向けの対策として、まず数千人分の炭疽菌
ワクチンを確保し、中東や南西アジアなどに配布した。続いて、今年から天然痘ワク
チンについても備蓄作業を始めた。
ところが千葉県は行財政改革の一環として血清研究所でのワクチン製造を3月末に中
止し、9月には研究所自体を閉鎖することになった。外務省は、厚労省に国内向け備
蓄の一部を分けるよう掛け合ったが、断られた。医療機関などにも協力を求めている
ものの、まとまった数量が確保できずにいる。