農水省は15日、BSE(牛海綿状脳症、いわゆる狂牛病)の感染源・感染ルートの調査対象を94年以前の輸入肉骨粉や代用乳などに拡大するとともに、肉骨粉を輸出したイタリアに再度、職員を派遣して肉骨粉の処理方法などを調査する方針を明らかにした。
これまで同省はBSEの感染源とみられる肉骨粉などについて、95年以降の輸入、生産ルートを調べてきた。しかし、国内で発見された感染牛が輸入肉骨粉から直接感染したのでなく、輸入肉骨粉で感染した国産牛からつくった肉骨粉から感染した場合、より古い輸入ルートの調査が必要と判断した。
一方、イタリア政府は今年2月、98年6月以前に日本に輸出された肉骨粉にBSEの感染力をなくす処理が施されていなかったことを認めた。このため、同省は98年6月以前にどのような処理が行なわれていたかなどを調べるため、昨年10月に続いて、来月早々にも職員をイタリアに再派遣する。
また、同省はこの日、三菱商事が96年11月に輸入した105トンの肉骨粉について「売買を裏付ける伝票などが発見できず、一部が魚や鶏の以外の飼料に使われた可能性がある」と発表した。(毎日新聞)
[3月15日21時17分更新]