★阿修羅♪ 狂牛病・遺伝子組換3 ★阿修羅♪ |
「ニューズウィーク日本 12・19号」は、メイン特集が「狂牛病でわかった国際流通の恐ろしさ 食品連鎖汚染」で、P.25には、「アメリカの牛肉は本当に安全なのか 狂牛病 予防は徹底、だが検査体制に批判も」という囲み特集記事を載せている。
そのなからいくつかを抜粋する。
---------------------------------------------------------------------------------------
<前略>
『農務省が狂牛病の監視を始めた九〇年以来、アメリカでは感染例が一件も確認されていない。政府の予防措置が効果を発揮している証拠とする見方がある一方、見つけようとする努力が足りないと主張する人々もいる。はっきりしているのは、もし発生すればパニックになるということだ。牛肉と関連製品を合わせた昨年度の輸出額は五三〇億ドル(半分は日本向け)に達し、農産物輸出の約一割を占める。「狂牛病が発生すれば、市場は崩壊する」と、肉牛生産者団体R−CALFのジョン・ロッキー専務理事は言う。』
<中略>
『FDA(引用者注:食品医薬品局)の最新の調査によれば、肉骨粉を扱う全米の飼料工場のうち、混入を防ぐ体制を整えているのは一三%にすぎない。狂牛病の感染検査が、神経症状などを示した牛に限られている点にも批判が強い。』
<中略>
『牛肉の安全性についての著書があるハワード・ライアンは言う。「今の検査頻度で狂牛病を発見できる確率は、ウサマ・ビンラディンと朝飯を食べられる確率より低いはずだ」』
<中略>
『検査頭数が少ないのは牛肉業界の「圧力」の表れだと批判するジャーナリストのシェルドン・ランプトンも、「アメリカに狂牛病が蔓延しているとは思わない」と言う。「感染していたとしても、数はきわめて少ないだろう」』
<後略>
=====================================================================================
この記事の前の方には、「食糧自給率の低い国は立場が弱い?」という項もあり、40%しか自給率がなく「輸入に頼る日本は、安全性で譲歩を迫られることも」と書かれている。
また、「日本人は毎年、国内で消費する牛肉の六〇%をアメリカやオーストラリアなどから輸入している。」とも書かれている。
「狂牛病の感染検査が、神経症状などを示した牛に限られている」ということは、日本で発見された2頭目、3頭目の狂牛病の牛は症状が出ていなかったのだから...
このような状況で「牛肉は安全だ」と宣言した武部農水相と坂口厚労相は、責任をとってもらうしかないだろうね。ヤコブ病問題が表面化したときは生きてないかも知れないが、アメリカで狂牛病の発生が確認された時点で、「輸入牛肉は全頭検査済みに限る」という措置を採っていないのだから“有罪”である。