投稿者 ★阿修羅♪ 日時 2001 年 10 月 04 日 10:39:00:
狂牛病の牛を早期に発見する切り札として、今月中に全国で始める簡易検査で、検
査に使う脳のサンプルの採取組織が、厚生労働省と農水省の指示で異なっていること
が3日分かった。採取部位の違いは検査の精度を左右し、検査ミスにつながる可能性
もある。縦割り行政による指示の食い違いは、消費者の信頼回復に水を差しそうだ。
この簡易検査はエライザ法と呼ばれる手法で、狂牛病の病原体(異常プリオン)の
有無を調べる。
厚労省は全国117か所の食肉衛生検査所で、食肉の出荷前に牛の脳の延髄を取り
出し、その中の「かんぬき部」を検査する。かんぬき部は病原体である異常プリオン
が蓄積しやすい場所で、検査キットの製造元はサンプルの採取部位として指定してい
る。
一方、農水省は、全国183か所の家畜保健衛生所で、神経症状などを示して運び
込まれた牛の調査を進めるが、同じ検査法であるにもかかわらず、かんぬき部は病理
検査用に保存し、「かんぬき部周辺」の組織を動物衛生研究所(動衛研)に送って検
査するよう指示している。
しかし動衛研は、今回の感染牛を、別の検査手法の1つ(プリオニクス検査)でい
ったん「陰性」と判断し、感染を見逃した経緯がある。プリオニクス検査でも、製造
元はかんぬき部を調べるよう求めていたが、動衛研は周辺部をサンプルとして使用。
これが検査の判定ミスを招いた可能性が指摘されている。
動衛研は「周辺部でも検査精度に問題はないとの報告が欧州にあるので、かんぬき
部は確定診断用の詳細な検査に回したい」としているが、厚労省監視安全課は、「検
査キットを使う以上、そのマニュアルに従うのは当然」と説明している。(読売新聞)
[10月4日9時18分更新]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20011004-00000101-yom-soci
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