投稿者 ★阿修羅♪ 日時 2001 年 10 月 03 日 11:21:35:
加工食品の安全確認、対応にメーカー追われる
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狂牛病問題で厚生労働省が２日、牛の脳などの「危険部位」を使った加工食品の製
造・出荷自粛を求める方針を示したことをめぐり、メーカーは対応に追われた。多く
のメーカーでは牛エキスなどを外部委託しており、安全性も十分把握できないのが実
情。店頭からレトルト食品を撤去する大手スーパーも現れた。カップめん、スープ、
調味料……。日常の食生活の隅々まで及ぶ“狂牛病余波”に、消費者の困惑は広がる
ばかりだ。
「スープはすべて外部委託なので国産か外国産か分からない。危険部位は使ってい
ないが、万が一のため、狂牛病の発生していない豪州産に切り替え、今後は牛エキス
を使わない商品にする」。インスタントラーメンに牛エキスを使用している明星食品
は言う。
カップめんやスープを製造する東洋水産も「エキスの原料がどこの国のものか分か
らず、仕入れ先に照会中。国産が含まれていれば、豪州産などに切り替えることも検
討する」という。スープのエキスに外国産と国産品を使用している日清食品も「国産
の安全が確認されるまで米国と豪州産に切り替える」といい、１日、ホームページに
消費者向けの説明を掲載した。
カレールーなどを製造・販売するヱスビー食品は「複数の牛エキスの納入業者から
『危険部位は使っていない』と報告を受けたが、さらに原料証明書の提出を求めてい
る。安全が確認されない場合は、成分を牛から他のものに変更することも検討する」
と話している。
一方、食用、医療用ゼラチンなどの製造企業「新田ゼラチン」（大阪市浪速区）の
曽我憲道常務は「ゼラチンは牛の骨からつくるが、製造工程で化学処理されるので、
狂牛病の危険性はない。使用自粛の指導は全く非常識。政治家の人気取りとしか思え
ない」と怒り、ゼラチンを指導対象から除外するよう求めるという。
流通業界ではイオン（旧ジャスコ）が一部商品を撤去した。牛の成分などを原料と
した自社開発の加工食品などについては、欧州連合が認定した地域のものを使い、国
際基準に沿った処理がされているものだけ販売することを決め、８４品目を撤去した。
総菜も１３０品目の販売をやめた。
ダイエーとイトーヨーカ堂も自社開発の加工食品について、原材料の産地や使用部
位の調査に乗り出し、「国の指導が出れば速やかに対応する」という。各社とも大手
メーカーの製品については、原材料の情報開示をメーカーに求める方針で、「結果を
見て販売を続けるかどうか判断する」（ダイエー）としている。
外食大手のすかいらーくは店内に使用牛肉の安全性をＰＲする紙を張っていたが、
先週末、「逆に不安をあおる」と撤去した。
ロイヤルはブイヨンやビーフコンソメを国内の大手メーカーから仕入れ、ソースや
スープを製造している。現在、各メーカーに使用牛肉の産地や部位などの情報提供を
求めており、「調査結果によっては、納入商品の切り替えを検討するかもしれない」
（広報室）という。
［毎日新聞１０月３日］
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