投稿者 倉田佳典 日時 2001 年 8 月 18 日 08:39:35:
未確認遺伝子の発見で、遺伝子組み換え作物めぐる論争が激化◇ロイター
[シカゴ 16日 ロイター] 複数の学者が、遺伝子組み換え(GM)大豆から未確認のDNA(デオキシリボ核酸)の破片を発見したことによって、新たな議論が巻き起こっている。この影響で穀物相場が急落する一方、遺伝子組み換え作物をめぐる論争が激化している。
バイオ技術に対して批判的な向きが、この最新の発表がGM食品の安全性に新たな疑問を投げかけるもの、と指摘する一方で、GM作物の支持者は、市場のこうした反応は行き過ぎで、このニュースは消費者の信頼を損なうものではない、と主張している。
ベルギー農業調査センターのマーク・デ・ルース氏は16日、、同氏および同僚の学者らが、バイオ大手のモンサントの開発した種子から生育した大豆から、未確認の遺伝子の破片を発見した、と発表した。この大豆は、同社の除草剤「ラウンドアップ」に対する抵抗力を持たせるために、バクテリアの遺伝子を組み込んだもの。
ただ、同氏によると、この未確認の破片が、アレルギー作用など、未知の作用を人体に及ぼすという証拠はない。
約1年前には、食品用として承認されていないGMトウモロコシが米国で食品に混入し、スーパーの店頭から「タコシェル」などの食品が回収される騒ぎになった。これが、米国産トウモロコシの主要輸入国である日本向けの輸出の落ち込みにもつながった。
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