投稿者 付箋 日時 2001 年 11 月 25 日 00:10:00:
2頭に複数の共通飼料 狂牛病 同時期に成長、関連注目 [北海道新聞] 2001/11/24
国内2頭目の狂牛病(牛海綿状脳症)の感染牛が宗谷管内猿払村で確認された問題で、道などは網走管内佐呂間町産で千葉県で見つかった1頭目の感染牛との関連に注目、24日も2頭に共通する飼料の調査などに取り組んだ。いずれも感染源とされる肉骨粉使用の裏付けは得られておらず、感染ルート解明の先行きは不透明だが、道は「予断を持たず、あらゆる可能性を検討したい」としている。
佐呂間町産の一頭目の牛は、千葉への出荷前の一九九六―九八年の間、同町内で八種類の配合飼料(三製造業者)を主要飼料に、補助飼料、粗飼料など合計二十種類の飼料を与えられていた。一方、猿払村の農家は少なくとも六種類の飼料を使っていた。
佐呂間町の農家も猿払村の農家もホクレン系の飼料がメーン。ホクレン系の飼料は、地域によって違いはあるが、成長過程の各段階で与えられる飼料の内容は似通ってくる。二頭の牛はいずれも九六年生まれで、出生日はわずか九日違い。成長時期が重なっていることもあり、複数の共通の飼料を食べていた。
ただ、佐呂間町の農家の飼料には、調査の結果、いずれも肉骨粉は含まれていなかった。このため、いくら共通点があっても感染源の特定には結びつかない。工場によっては製造、運搬過程で国内の豚、鶏用肉骨粉が混入した可能性も推測されるが、「過去の状態は確認しようがない」(酪農畜産課)という。
二頭に共通するとみられる「ミルフードA」(代用乳)には、十月の農水省令改正で使用を禁止された豚の血漿(けっしょう)タンパクが含まれていたが、二頭が道内にいた四、五年前に、牛の血漿タンパクが混ざった可能性を調べるのは極めて困難。しかもこの血漿タンパクは非感染国の米国製であることが分かっている。
また配合飼料の内容の半分以上を占めるトウモロコシなどの輸入穀物や、魚粉などの外国製の飼料原料は、製造、運搬状態など把握できていない部分も多い。一頭目の感染源調査のため、欧州やアジア各地へ専門家を派遣した農水省も、英国製肉骨粉の各国への流通ルートなど、確認作業は難航している。
このページの感想 |