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経済産業省が、文部科学省の向こうを張って、大学を産業寄与度によってランク付けする計画だという。読売新聞は「偏差値、知名度関係なし」と好意的にとり上げたが、こんなランク付けにどんな意味があるのか。評価基準は「産業競争力への貢献度」だそうだが、相変わらずの産業至上主義は度し難い。
終戦直後の国土復興期には、当然ながら国民は産業優先を許容した。だが50年余経った今、国民は満ち足りて買いたい物もなく、産業はほぼ飽和状態。高度成長のエスカレーターが倒壊し、取り残されたあまたの企業がリストラに苦難中だ。国民は政治不信、企業不信で貯蓄に励むばかりだ。
官僚が産業競争力を言い出すまでもなく、企業はどの分野でも否応無く過当競争を強いられて必死である。大学のランキングなどどうでもよい。むしろ不要官庁、あるいはリストラさるべき官庁のランキングこそ必要だ。いまだに産業立国の夢を追い続けるアナクロ経済産業省など、さしずめナンバーワンになるだろう。