ゴールドマン・サックス、日本で商品デリバティブ
米大手証券のゴールドマン・サックスは、商品分野の金融派生商品(デリバティブ)について日本国内での販売を始めた。電力の市場自由化などで今後市場が急拡大すると判断、電力・ガス会社などに価格変動リスクのヘッジ(保険つなぎ)商品を提供する。国内販売に参入済みのモルガン・スタンレーと合わせ、世界大手2社の参入によって国内の商品デリバティブ普及に弾みが付きそうだ。
ゴールドマン・サックスは東京支店に商品デリバティブ担当の人員を4人配置。発電用にLNG(液化天然ガス)を使う電力会社や原油を仕入れている石油会社などに価格変動リスクをヘッジする金融商品を販売する。商品はシンガポールなど海外で開発、国内は営業に重点を置く。
欧米やシンガポールでは石油・電力などエネルギーを中心とした商品デリバティブが幅広く普及している。同社は海外で様々な商品を扱っている強みを生かし、国内でも顧客獲得の拡大を急ぐ。商品デリバティブは、国内でも大手商社をはじめ、東京三菱銀行など邦銀や野村証券が相次いで参入している。