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私は早速スカリーの本を図書館で入手し自分なりに検討した
。全体としては怪しげなところも多々あるが重要な情報が多く
含まれている可能性が高いと思う。
なぜか。彼の紹介する新聞記事などの時事や軍・政府の隠蔽
活動に関する情報は、出来事の実態はともかくとして、当事の
アメリカの話題を結構忠実に反映している。そこに含まれるU
FO目撃談はリアリスティックで確実性が証明されているよう
な話が多い。
1950年というあまりにも昔に書かれた本であるため、長
年月に渡る米政府・軍の情報操作・隠蔽工作から一番免れてい
る確立が高い。UFOや諸惑星に関して計画的に植え付けられ
た先入観からもっとも自由に知識人が物を考え物が言えた時代
でもあるようだ。
まだある。彼は「二本以上の磁力線が交差すると、そこにあ
るものは分解され熱と閃光が生じる。これはUFOの推進力で
あり、兵器にもなる。極光は太陽の磁気活動の影響で極地方の
密集した地球磁力線が交差して大気が壊れ発光することによっ
て発生する。」と語っている。これは最近話題のプラズマ学説
を終戦直後に先取りしているもので、ここからも彼の話の中に
は重要な情報が多く含まれている可能性が強く感じられるので
ある。
そして高周波の電磁波の発生装置の簡単な説明や「磁力線交
差による分解」原理が兵器に利用されつつあることまですでに
述べている。
ただし、彼のUFOの推進の仕方の具体的説明となると、「
天体の磁力線をコントロールして交差させ、そうやって磁力線
が壊れたところからUFOの機体がバランスを取り戻すため逃
げ出そうする力を推進力として利用する。だから何の動力発生
装置・燃料も必要としない」というものであり、それだけでは
意味がよくわからないしすぐに信用したくないものである。私
は別の考え方をしてみたい。
スカリーの科学が怪しげなのは確かであるが、彼は50年前
のジャーナリストであって科学技術の専門家ではなく、また当
時は一般人の電磁関係の用語の使い方は今とは違っていた可能
性もあることを考慮すべきである。たとえば、彼は電力と磁力
を考え方においても用語法においても混同しているようだ。し
かし、案外今現在の科学常識には間違った固定観念にとらわれ
ていたり、意図的に世界的権力に情報操作されているところが
あって、当時の一般人の自由で柔軟な考え方や用語法には学ぶ
べき点が多いのかもしれない。
翻訳にもおかしなところがあって、「cross」を「交差する
」と訳すべきところを「横断する」と誤訳している個所がいく
つかあるようだ。
スカリーの話を全体としてうのみにできないのは当然であるが、以上のことから彼のUFOに関する著作は、大槻教授のU
FOものと並んでまじめなUFO論にとって最も参考になる本
であると思う。
私はあれこれプラズマによる飛行機械の思考実験をしている
とき、ある問題に突き当たった。
プラズマ・電磁波を閉じ込める炉心壁が完成したとする。機
体はプラズマが電気的鏡像力(金属はある電荷{+か-}を持っ
た物体が近づくと表面がそれと反対の電荷となってお互いに引
きつけあう現象)で吊るすのだとすると、炉心壁の内側は金属
が固定して貼り付けられていなければならない。炉心内部は何
かの気体を入れて大気プラズマを発生させるのであるが、プラ
ズマは核が+の原子核の集合体であり、その周囲が回転する-の
電子の壁となっている。とりあえずその-の電子の壁と炉心壁
内側に貼りついた金属を電気的鏡像力で一体化(ぴったりとく
っつける)とする。こうして実験室で金属球をプラズマで吊り
上げるように、機体を重力に抗して吊り上げるのである。
そうすると困ったことに(うれしいことに?)炉心壁はそれ
とくっついている機体とともにグルグル回転をしてしまう。な
ぜならば炉心壁の内側に貼りついた金属は電子壁とくっついて
おり、それゆえそれと一緒に回転してしまうからだ。
だから、そう考えるとどうしても人間の乗っている部分を回
転する機体と切り離さなくてはならない。そこで真っ先に思い
つくのはやはり「歯車」である。操縦室と機体を切り離し、そ
の間に歯車かベアリングを入れて操縦室が回転しないようにす
るのである。もちろん操縦室がまったく回転しないようにする
には他にも少しの工夫が必要となるだろうが。
しかし、そのとき私は「歯車」は進んだ乗り物の機構として
は少し安易にすぎるかもしれない、そもそも油などをさしたり
しなくてはならないかもしれないし、摩擦熱や飛行の衝撃にも
耐えられるのだろうかとも思ったのである。
しかし、スカリーの報告するUFOはまさに私が仮想した通
りの構造をしていたのである。つまり、不時着UFOは操縦室
と他の機体部分とは切り離されており、歯車を介して結び付け
られていたのである。そこに取り付けてあった歯車はおそろし
く頑丈で潤滑油を必要とせず、金属の温度による体積変化に対
応するための遊び(間隙)も必要としなかったというのだ。こ
れなら熱や衝撃にも耐えられそうである。
私がスカリー報告にこだわる理由はここにもある。この回転
力は地球上ではUFOの機体のバランスをとることなどに役立
ちそうだ。それなら調子にのって炉心の熱で効率のよい蒸気タ
ービンでもまわしたらどうだろうか。そうでもしなければUF
Oは機関車なみにエネルギー効率の悪い乗り物になってしまい
そうである。それとも基本的に低温プラズマを発生させている
のだろうか?
この形式のプラズマ飛行機械なら、磁力線でなくて電磁波を
交差させてもよいだろう。ただし炉心壁に穴をあけるとか、電
磁波はよく通すがプラズマは閉じ込める炉心壁を作るとか、プ
ラズマの発する電磁波や放射線がもれてくるのを防いだり処理
するなどの工夫が必要になってくるだろう。
引力克服の次には推進力であるが、私は飛鳥説は無理がある
し、スカリー説は意味不明なので、どちらの説もひとまずは採
用しない。面白いことに炉心内部のプラズマを動かそうと機体
を動かそうと結果は同じである。UFOが動くのである。
あまり面倒なことをせずに、簡単にロケット噴射を使うのも
一つの回答であろう。実際に、割と信頼できるUFO目撃談の
中にはロケットエンジンを併用しているようなUFOも出てく
る。そうだとすると、プラズマで引力を克服をしたあと、さら
に自由に空間移動するためには案外難しい技術や手間が必要な
のかもしれない。だったら、しばらくはロケットですますのも
よいだろう。円盤型にすれば、それでもかなり常識やぶりの機
動性が期待できそうだ。
フレミングの左手の法則の電磁誘導による力でも無重力状態
なら動くかもしれない。あるいは炉心内での交差ポイントをず
らして大気プラズマの位置を変え、それの炉心壁に対する圧力
バランスを変えて炉心壁の特定部分に強い圧力がかかるように
して一定方向への力を生み出すのかもしれない。これは、理屈
としていいかげんかもしれないし、制御が難しすぎるかもしれ
ない。
それとも何らかの仕方でプラズマを動かして、それとくっつ
いた機体を動かすのかもしれないが、今はそうする方法を思い
つかない。この場合に地磁気とか太陽磁気を利用するのかもし
れない。