★阿修羅♪ ★阿修羅♪ |
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生まれる前の ふたりはきっと
ひとつのからだ だったのか
みえない糸に ひかれるように
途中下車した 石巻
ああ この胸 この胸の
血潮のながれ 変えたのは みちのくの女よ
ああベアトリーチェ、わが麗しき導者よ、彼我に云う。
汝の視力に勝つものは、防ぐに術なき力なり
一年一度 二つの星が
夜空に恋を 語る夜
人目をさけて 国分町の
青いシャンデの その下で
ああ 一人飲む 一人飲む
グラスの縁で 忍びなく みちのくの女よ
ベアトリーチェは、千里の先をも照らす己が目の光をもて、
一切の埃を我が目より払い
しあわせそうに 暮らしていたと
噂が おれを あざわらう
わくら葉しずむ 北上川の
岸の小道に たたずめば
ああ ゆく水の ゆく水の
宿命に 月も涙ぐむ みちのくの女よ