(回答先: 「インフレターゲット論」のトンデモ 投稿者 あっしら 日時 2002 年 2 月 22 日 21:45:54)
話題の内容が全く異るレスをお許しください。
中華人民共和国への製造拠点シフトが進んでいます。
私の昼間の勤務先にも中華人民共和国から研修生が100人単位で来ています。
先入観としては、あまり大したこと無いだろう、と考えていたのですが、彼(女)らの優秀さに驚かされます。
彼我の賃金格差が30倍とも言われますので、製造方法でも無理に機械化自動化を推進する必要もなく人海戦術的なレイアウトを引くのですが、機械と違い人間のフレキシブルな特徴を存分に発揮すると脅威的な生産性と高品質をいとも簡単に実現してしまいます。
苦労して難しいラインを引いて日本国内で生産する意味を見出せなくなっているのは事実ですね。
自動機相手に元気を無くしている日本人と我が手で製品を造る誇りに満ちたような彼らを比較しても何が正しかったのか考えさせられます。
日本の工業製品の品質の高さを支えて来たのは装置メーカーですが、特徴的なのは(全てでは無いにしても)製造技術のノウハウまで持っていることです。これは発注側の製造メーカーが最も大切な製造条件まで装置メーカーまかせにして来たことに原因があるのですが、このことが中華人民共和国(だけではないが)への生産拠点シフトを更に加速させています。
なにしろ資本を集めて、装置メーカーにラインを発注すれば(極端に言えば)誰でも高品質な製品を安く造れるのです。
輸出を規制するとか、技術の流出に一定の歯止めをかけないと日本が一番欲しい次の技術を開発するまでの「時間」が稼げません。
資本の理論で中華人民共和国へ生産拠点をシフトするのは良いとしても、日本の明日の飯の種を仕込む時間を政策的に確保する事も必要かも知れませんね。
技術流出に対して日本はあまりに自由でありすぎるような気がします。