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Re: 医療改革などについて 投稿者 あっしら 日時 2002 年 2 月 18 日 20:04:34:

(回答先: Re: 『ささやかながら少しはましな経済状況を』 投稿者 小川 日時 2002 年 2 月 17 日 13:41:03)

小川さん、初めまして。
レスをいただきありがとうございます。

● 所得税について

「所得税」に関するお考えは、原則的に賛成です。
それを投げ捨てて、オリジナルのような政策を書いたのは、今がとんでもない国難にあり、緊急避難政策が必要だと考えたからです。

しかし、すべての人が所得税を支払うべきだとは思っていません。所得税ではなくても、「消費税」や“物品税”で税金を国家に納めているわけですから、国政に大きな顔をして関与しても構わないでしょう。
国民が合意できる最適基準の生活が可能な額を超えていない給与所得者は免税でいいと考えています。

「申告納税」への移行は、その効果ともども無条件に賛成です。


●金融というか財政

すぐ上に、「財政悪化問題」という書き込みをしたので、参照してください。

“バブル”の過程で国家歳入の拡大を計らなかったことが、返す返すも無念です。
そうすれば、バブルもあんなには加熱しなかったでしょうし、もっと緩和的に崩壊したでしょう。そして、結果として経済的苦境に陥ったとしても、まだ財政的な余裕があったはずです。
80年代に時価会計を導入するか「資産再評価」を行って、資産課税を強化していれば、経済状況も国家財政も大きく違ったものになっていたと考えています。
(80年代、私の身近ではこの議論がされていました)

また、貿易黒字と円高が騒がれていた当時は、1%程度の時限的「輸出税」も考えていました。それで、貿易黒字と円高が調整され、歳入も増大するという一石二鳥ですからね。
今となっては、「輸出税」は亡国的な政策になってしまいました。


>ともかく、財政投融資の完全廃止。

株価買い支えに利用するのは即止めるべきです。
現時点では、国債購入だけにとどめるべきだと考えています。


[医療保険について]

医療保険の問題は、「高速道路問題」が「総合的な交通体系」の議論を抜きにして成り立たないのと同じように、医療そのものを論議する必要があるテーマだと考えています。

医療の無償化はすぐには難しいでしょうが、現段階から改革を進め、将来目指すべき方向だとは考えています。

無償化の場合は、どこまでを国家が面倒を見る医療と考えるのかという問題がつきまといます。
より根本的には、死生観という宗教的・価値観的な領域に入っていく問題だと思っています。それは、国家がどうこう規制することではないので、自然の流れに任せることでいいと思っています。

国家が面倒を見るべきだと考える治療については、無償化を目指すことは望ましいと思っています。

[医療改革]

● 医療に関する情報の公開と医学・薬学教育の改革

国家は、現在の“主流”医学の理論だけではなく、ごく少数であれ異なる医学理論があれば、それを公開する義務を負うものとします。
医療に関する考え方を普及させようとする場合は、かならずそれに反対する考え方を付加しなければならないようにします。(ただ反対ではなく、異なる方法や主流の方法がどういう弊害をもたらすかを主張するものであることが条件)

公開の方法は、小冊子・TV・新聞・インターネットなどを利用し、義務教育修了者であれば理解できる程度の平易な表現を用いるように義務づけます。そのような記述が困難なものは、義務条項の適用から除外して、インターネットなどで参照できるようにします。

これと同時に、西欧近代の医学・薬学に偏重しすぎている医学部教育を変えていきます。
当初はそれほど大きく変えられないでしょうが、その方向を目指すことは意義があると思っています。(学生が理論的に受け入れるかどうかは別として、最低限、漢方医療の基本的な考え方や治療法を必須科目にすべきです)

このために、西欧近代医学以外の医療理論を研究する機関を国費で創設します。


● 保険適用医療と自由医療の大分離

医師の養成については、私大の医学部学生に対しても1人当たり年間1千万以上の税金が投入されているように“国家的事業”です。それを踏まえ、保険適用医療に従事する医師の所得はある一定水準(額などは国民的合意で決定されればよく、保険制度のなかで調整します)に抑えられるべきだと考えています。

その施策により、“優秀”な学生が医学部に進学しないという反論は幻想だと思っています。様々なボランタリー活動を見てもわかるように、お金が目的ではなく、ひとに貢献したいと考えて生きている人はけっこういるものです。

どうしても、医療活動で大きな利益を得たいという人は、今でも可能な自由診療に励んでもらうようにします。

政府は、医師の利益を考慮して、“医師過剰状況”を避ける施策(医学部定員の削減)を行っていますが、国全体での医師の適正数を見直します。
救急車に同乗する医師や看護士+アルファの役目を果たす医師など、総合的に医師の必要数を考える必要があると思っています。


● 地域医師と高度医療医師との分化

保険適用医師については、ホームドクター的な地域医師と手術や難病を担当する高度治療医師に分け、医師免許を取得した後も、研修を義務づけるようにします。とりわけ高度治療医師については、資格維持条件を厳格にします。

また、地域医師については、徐々に非西欧近代医学以外の理論に基づき養成された人も、医師として認めていくようにします。

保険適用医療施設については、施設そのものを国が貸与するなり、資金援助(貸付)するなりしていいと思っています。


● 国有製薬会社の設立

これも、医療保険制度がらみで考慮すべきテーマだと考えています。

金銭的インセンティブがなければ研究開発が進まないというのも幻想です。
国家が、西洋医学に限定しない薬の研究機関(前述の医療研究機関と連動したかたちで)をつくり製造部門も保有するというほうが、現在のような体制よりも、経済的にも効率的だと思います。

もちろん、それに対抗して良質な薬を開発製造する民間製薬会社も事業活動を存続させることは構いません。


[年金問題]

将来受け取れる年金額が保証されない401Kの導入には反対です。
401kは、株価対策や金融業界のために導入されたものだと考えています。

また、昨年だけでも3兆円近くの損失を出したという年金の株価買い支え“運用“にも反対です。

年金は、国家(共同体)に長年にわたって貢献した人たちの老後を国家(共同体)がなんらかの制度をつくることで保障しようとする制度だと考えています

それを自分自身が積み立てたものでまかなうのか、自分が積み立てているものは過去に国家につくした人たちのためのものか、国家が“不足分”をどこまで補填するかなどの違いはあります。

老後の保障を年金というお金のかたちで行う場合は、物価変動など経済状況の変化を考慮すると、現在の年金制度のように後者(現役世代が退役世代の面倒を見る)が好ましい方式だと考えています。

このような前提に立つと、現役世代に過重な負担をさせないためには、現役人数をできるだけ減らさないよう退役年齢を遅らせたり、非就業者人口を減らす必要があると考えています。
そのためには、首切りが横行している現在のような経済的苦境を脱する必要があります。それは、オリジナルでアップした政策で少しずつ実現していきます。

もう一つの大きな問題は、「嫌々ながら40年前後も働いてきたのに、これ以上まだ働かなければならないのか」という“精神的負担”から生じる不満をどう解消していくのかということです。この問題は論議を続けできるところから解消していくとしても、当座は我慢していただくしかないと思います。

法的な年金受給年齢になった人が現役を続ける場合は、給与+年金受給額が一定金額を超えない範囲で年金を支給するようにします。(本来受給できる年金が減額されることになります。年金を自分のために積み立ててきたという意識もありますから、過渡的には、100%の減額はなく最大でも90%の減額とします)

また、年金受給資格がない人や受給金額が少ない人は、年金問題というより、「生活扶助制度」の問題だと考えています。

年金の一般財源化は採り得る方策だと思いますが、そのためには、現在の年金制度を解体する(掛け金部分)とともに、「消費税」アップなどで課税強化を行わなければなりません。
過渡的には、「企業年金」・「共済年金」・「国民年金」の統合を目指すほうがいいのではと思っています。


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