投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2000 年 9 月 01 日 13:40:32:
【モスクワ31日=花田吉雄】
ロシアの原子力潜水艦「クルスク」の沈没事故で、三十日付の露日刊紙「新イズベスチヤ」は、ノルウェーの潜水隊による乗員救出作業にロシア側が制約を加えていたと報じた。
同紙が取材したノルウェー人のダイバー三人のうちの一人は、「ロシア側が艦尾部分にしか生存者はいないからと言い張り、艦尾部分などごく限られた部分でしか作業を許さなかった」と証言。さらに「(ロシア側が制約を加えなかったら)クルスク全体を調査することから始めただろう」と述べ、自由に救出作業ができなかったと語った。
一方、海底の様子について、ダイバーは「視界十メートルと良好で、海流も弱かった」としたうえで、「(作業上)問題はなかった」と述べ、「潮流や視界不良」を理由に救出作業が難航したとした露海軍の発表と食い違いを見せた。さらに潜水艦の着地状況については、「艦体は三〜四度しか傾いておらず、ほぼ水平な状態で海底にあった」と述べ、事故発生直後に大きく傾いていたとされる艦体が次第に水平に復元していったと推測。その上で「考えられるのは、艦内に徐々に浸水していたのではないか」と語った。
ロシア側は「クルスク」は一気に艦内に浸水し、乗員全員がほぼ即死したとの見解を出しているが、同紙はダイバーの証言を基に、ロシア軍当局が救出のチャンスを逃していたと示唆している。