投稿者 FP親衛隊國家保安本部 日時 2000 年 8 月 27 日 21:24:14:
回答先: 豪、五輪期間中も原子炉運転 投稿者 倉田佳典 日時 2000 年 8 月 27 日 17:41:05:
シドニー五輪、危機一髪!ニュージーランド警察当局は26日、イスラム原理主義過激派とみられるグループが、9月15日に開幕するシドニー五輪開催中、シドニー郊外にある研究用原子炉を爆破するテロ計画を立てていたことを突き止め、未然に摘発したと発表した。同五輪には前回の米アトランタ五輪を上回る史上最多の200の国と地域から選手が参加を予定。地元では大会期間中の原子炉の稼働停止を求める声が出ている。4年に1度のスポーツの祭典が、悲劇のステージともなりかねなかった。
事の発端は今年3月、オークランドで密輸に関する捜査をしていたニュージーランドの警察当局が、アフガニスタン人とイラン人計3人の家を家宅捜索中、ルーカスハイツにある原子炉に関する地図を発見。地図には入り口や出口などが細かく記されていたほか、五輪の警備態勢のメモなども見つかり、テロ計画が発覚。3人は逮捕され、捜索を受けた住居は秘密のアジトとして使われていた疑いも出ている。
現地の報道などによると、テロ計画には、アフガニスタンに潜伏中のウサマ・ビン・ラディン氏らイスラム原理主義の過激組織が関与している可能性もあるとみて、オーストラリア警察と協力し捜査を続けている。
これに先立ち、米連邦捜査局(FBI)もシドニー五輪を舞台にした対米テロの情報を入手。1998年の米大使館連続爆破事件の黒幕とされ、国際手配されているラディン氏らの関与を調べていた。
今回狙われたルーカスハイツの原子炉は1958年設立。シドニーの中心部から南西約25キロ、五輪のメーン会場から約20キロの距離に位置。オーストラリアには原子力発電所はないため、同国政府が研究、実験用に使用している。
★五輪期間中、原子炉は「止めない」
96年の米アトランタ五輪では、テロ対策としてアトランタの原子炉は一時、稼働停止された。地元では期間中の原子炉の稼働停止を求める声が出ているが、ダリル・ウィリアムズ連邦司法長官は「閉鎖は考えていない」と明言した。一方、シドニー五輪組織委員会のスポークスマンは「五輪の警備はニューサウスウェールズ州の管轄であり、組織委としては詳細な情報を把握していない」という趣旨のコメントを発表した。
開幕まであと約3週間となったシドニー大会。改めて警備態勢の見直しが迫られたようだ。
★イスラム原理主義過激派とラディン氏
1998年8月にケニアで起きた米国大使館連続爆破事件やキルギスでの日本人鉱山技師拉致(らち)事件、ロシアでの連続爆弾テロ、チェチェン紛争など多くの事件でイスラム原理主義過激派の関与が指摘されている。
一連の事件で黒幕とされるのが、サウジアラビア出身の大富豪、ウサマ・ビン・ラディン氏。アフガニスタンを実効支配するタリバン政権の保護下にあり、米国が身柄引き渡しを要求しているが、同政権はこれを拒否している。
数億ドルといわれるラディン氏の海外預金は凍結され、通信手段もはく奪されるなど活動基盤は弱体化しているともいわれるが、今でもテロの背後には同氏の資金援助などがあるとされている。日本の警察当局も、先の沖縄サミットの際、動きをマークするため各国に協力を要請した。
★4年前、アトランタでも爆弾テロ
1996年アトランタ五輪でも爆弾テロが起こった。期間中の7月27日、アトランタ市内の五輪公園で不審なバックが爆発。トルコのテレビカメラマンなど2人が死亡、110人が負傷した。使用されたのは小型の筒に爆発物を詰めたパイプ爆弾で、当初爆弾の第一発見者の同公園警備員が疑われ、マスコミ報道も過熱。しかし、警備員は無実が証明され、FBIが公開謝罪、マスコミ数社も名誉棄損で提訴された。同五輪では直前にニューヨーク州ロングアイランド沖で米トランスワールド機が空中爆発を起こし、乗客乗員228人全員が死亡。オリンピックを標的にしたテロの可能性が取りざたされたことから、五輪史上最も厳重な警戒態勢をとった。