投稿者 一刀斎 日時 2000 年 8 月 11 日 21:01:26:
http://iij.asahi.com/0811/news/politics11002.html
吉野川可動堰、白紙に 自民検討会
自民党の「公共事業抜本見直し検討会」(谷津義男座長)は10日、吉野川可
動堰(ぜき)計画(徳島県)をいったん「白紙撤回」し、洪水防止策について住
民の参加を求めて代替案を再検討するよう、政府と徳島県に勧告する方針を固め
た。検討会は「地域住民の同意が得られない公共事業」については中止を含め抜
本的に見直す方針をすでに決めており、今年1月の徳島市の住民投票で有権者の
ほぼ半数が反対した可動堰計画を、このまま推進することはできないと判断し
た。
検討会の谷津座長は10日徳島市を訪れ、円藤寿穂知事や推進、反対両派の市
民らと相次いで会談。谷津氏らは知事に「住民が対話の場に出られるよう、可動
堰計画をいったん白紙に戻してはどうか」と提案。反対派の住民団体のメンバー
にも「可動堰を白紙にしたら対話の場に出席しますか」と打診した。
検討会としては、洪水防止策は専門的・技術的な知識が必要なことから、住民
だけでなく専門家も交え、時間をかけて検討を進めるべきだとの考えだ。
21日には自民党の亀井静香政調会長ら与党3党の政策責任者が現地を視察。
28日にも3党で正式に中海干拓(島根県)の「中止」とともに、可動堰の「白
紙撤回」を表明する方針だ。ただ、検討会としては、白紙撤回しても、可動堰計
画の継続も今後の検討対象の1つに残したい考えで、計画の断念を求めている住
民団体が応じるかどうかはわからない。
吉野川可動堰は、江戸時代に造られた固定堰が老朽化したため、建設省が約
1.2キロ下流に計画。建設費は約1000億円を見込む。住民団体が環境への
悪影響などを指摘、「現在の堰や堤防を補強すればよい」と反対運動を展開、徳
島市の住民投票では投票者の9割、全有権者の5割が反対した。
建設省はその後、住民対話の場として「明日の吉野川と市民参加のあり方を考
える懇談会」を設けたが、反対派の市民団体は「事実上、可動堰を前提としてい
る」と参加していない。(16:08)
http://iij.asahi.com/paper/osaka/yoshinogawa/20000811-1.html#top
自民検討会、白紙撤回の方針