投稿者 FP親衛隊國家保安本部 日時 2000 年 8 月 20 日 00:40:26:
2000.08.19 Web posted at: 3:54 AM JST (1854 GMT) エルサレム(AP)
イスラエルの新聞「イエディオト・アハロノト・デイリー」が18日、同国「ディモナ原子力研究所」の原子炉の衛星写真を掲載した。これまで、イスラエルには核兵器保有疑惑がありながらも、政府は一貫して、否定も肯定もしない姿勢を堅持してきた。同紙は、原子炉の写真を一面に掲載を飾っている上に、「爆弾の作り方」という図解入りの記事も載せ、同国政府の核兵器開発能力について、これまでになくオープンに論じていると話題を呼んでいる。
イスラエルの核開発については、エルサレムから南80キロのネゲブ砂漠にあるデイモナ原子力研究所が、核兵器施設なのではという疑惑が、長くもたれてきた。1986年には、ディモナの職員が原子炉内部の写真を英「サンデー・タイムズ」紙に提供したとして、懲役18年の実刑が下されたこともある。このときの写真をもとに、各国の原子力専門家は、イスラエルの核兵器保有量が世界6位に相当すると推測していた。
今回の原子炉の写真は、米の「スペース・イメジング」社(本社・コロラド州デンバー)が打ち上げた観測衛星「IKONOS」が7月4日に撮影したもの。同社がウエブサイトを通じて米国科学者連盟(FAS)に販売した。FASがこれをウエブサイトに掲載し、「イエディオト・アハロノト・デイリー」が転載した。
高解像度の衛星写真では、原子炉の円形屋根や周辺施設がはっきりと見て取れる。FASは核廃絶を目指す米国の民間団体。世界初の原爆開発プロジェクト「マンハッタン計画」の参加メンバーによって1945年に設立された。
イスラエルのテレビ局は今週始めにも、FASのウエブサイトから1968年と1971年に撮影されたディノマの核関連施設の衛星写真を入手。番組で放映した。
イスラエルの国内メディアはこれまで、イスラエル軍の検閲によって核関連施設の写真使用を禁止されてきた。今回のようなインターネットを通じた写真入手という新しい動きについて、当局関係者は、「出所がはっきりしている限り、インターネットから新聞への転載は可能だ」と容認する発言をしている。