投稿者 FP親衛隊國家保安本部 日時 2000 年 8 月 10 日 22:53:33:
スリーナガル(CNN)
領有権をめぐってパキスタンとの紛争が続く、インド・ジャムカシミール州の首都スリーナガルで10日、自動車に仕掛けられた爆弾が爆発し、少なくとも10人が死亡し、多数がケガをした。犯行声明は出ていないが、カシミールでは8日に、親パキスタンのイスラムゲリラ「ヒズブル・ムジャヒディン(イスラム聖戦士軍)」が停戦破棄を表明したばかりで、「ヒズブル・ムジャヒディン」がテロを再開したとの見方も出ている。
目撃者らによると、爆発があったのは、スリーナガル市内にある国営銀行付近。当時、国営銀行には、給与を受け取るため、多くのインド軍兵士が集まっていた。爆発は2回にわたり、最初の爆発後、現場に多くの警察官らが集まったところで、2回目の爆発が起きたという。
◎ジャーナリスト死亡の情報も
最初の爆発は手投げ弾、2回目の爆発は、より強力な自動車に仕掛けた爆弾によるものとみられている。死傷者の多くは警察官で、少なくとも7人の警察官が死亡した。また、死者の中にジャーナリストも含まれているという情報もある。
2回目の爆発当時、現場には多くの兵士がおり、爆発と同時に一部の兵士が空に向けて発砲するなど混乱し、警察が非常線を張って、現場付近を封鎖したという。
現場近くで取材していたAP通信のプロデューサー、アンドリュー・ドレーク氏は「少なくとも6人の遺体が横たわっていた。(最初の)爆発物は壁ぎわに積み上げてあったゴミの中に隠されていたようだ」と話した。
◎ゲリラの停戦破棄でインド政府は厳戒態勢
カシミールは、インドとパキスタンが領有権を争っており、インド支配地域を拠点とする「ヒズブル・ムジャヒディン」が反インドのテロを繰り返してきた。「ヒズブル・ムジャヒディン」は先月24日、和平交渉に応じて停戦を宣言したが、インド政府は「国内問題」として、和平交渉にパキスタン政府を参加させることを拒否。これに反発して、「ヒズブル・ムジャヒディン」が8日に停戦を破棄したため、インド政府はテロを警戒し、厳戒態勢をとっていた。