投稿者 FP親衛隊國家保安本部 日時 2000 年 8 月 15 日 13:11:35:
回答先: Project 949 / Oscar 投稿者 Imint 日時 2000 年 8 月 15 日 11:28:55:
【モスクワ15日=花田吉雄】
ロシア北方のバレンツ海で北洋艦隊所属の巡航ミサイル搭載オスカー2級原子力潜水艦「クルスク」が航行不能になった事故で、同艦隊当局者は十四日夜(日本時間十五日未明)、タス通信に対し、艦内に閉じこめられている乗組員と交信に成功し、生存者がいることを確認した。無線交信が復旧したとの報道もある。百人以上いる乗組員の中に死傷者がいるかどうかは不明だが、別の当局者は、原潜の胴体はかなり損傷しており、死者がいてもおかしくないとしている。これより先、露海軍のクロエドフ総司令官は同通信に対し、乗組員の救出の「可能性は高くない」と悲観的見通しを示していた。
インターファクス通信は、艦首部分の四か所が浸水し、乗組員は艦尾部分に集まっていると伝えた。
現在、救助作業は、特殊装置を原潜の胴体に装着し酸素や電力供給を試みているほか、脱出用非常口を通じ、中に入る方法を探っている。具体的な救出方法は十五日朝、胴体の損傷程度を確認した上で決定するという。現場海域には救助のため水上艦艇数隻が集結している。しかし、付近の海域は天候が崩れ、風速十五メートルの強風と高波のため、救助作業の難航が懸念されている。
旧ソ連海軍は、世界最大の潜水艦救出艦エルブルス級(排水量2万トン)など、潜水艦の遭難に備えて各種の特捜艦艇を配備していた。例えばエルブルス級は大型の起重機や救助カプセル四基、ヘリ一機を備えている。しかし、こうした特殊艦艇の現在の稼働状況は知られていない。
今回の事故を受けて露政府は十四日夜、クレバノフ副首相を長とする事故調査委員会を設置し、原因究明に乗り出した。事故原因について、北洋艦隊当局者は外国の潜水艦との衝突の可能性が最も有力だとの見方を示し、同様に損傷を受けて事故現場の近辺にとどまっていることも否定できないと語り、米海軍潜水艦などが事故に絡んだ可能性を示唆した。
露独立テレビによると、事故は十三日午前中に発生。原潜は、魚雷発射の訓練の最中に艦首内への浸水に見舞われた。原潜内は停電し、酸素も減って自力浮上は不可能になったという。
◆米国防総省は事故への関与を否定◆
【ワシントン14日=館林牧子】
ロシア北洋艦隊所属の原潜「クルスク」が海底で航行不能になった事故について、米国防総省は十四日、「米軍の潜水艦が関係した兆候は何もない」として、米艦艇の関与を否定した。バレンツ海域は米露の原潜が演習を行う海域として知られ、事故原因として潜水艦同士の衝突の可能性も指摘されていた。
同省スポークスマンは、「ロシア政府から米海軍への救助要請があれば要請に応じる」としている。ロシア側からの協力要請は来ていないという。