通常、人間は年齢を重ねるごとに眼圧が高くなり、度を超せば緑内障になってしまう。現代日本の若者はすでに年配者の眼圧より高いという。原因はテレビ、パソコンなど目を酷使する時間が増えたためだ。

 
★阿修羅♪

[ フォローアップ ] [ フォローアップを投稿 ] [ ★阿修羅♪ Ψ空耳の丘Ψ8 ] [ FAQ ]

投稿者 全文 日時 2000 年 7 月 16 日 14:18:35:

変わる企業の研究開発(41)味の素「生活習慣病テーマに食生活からアプローチ」
2000.07.13 日刊工業新聞 7頁 (全1417字) 

--------------------------------------------------------------------------------

 老人より眼圧の高い若者がはびこる日本の未来は―。味の素が新たに社内に
設置した「栄養健康科学研究班」は、人間の生活習慣によって引き起こる病気
をテーマにする。通常、人間は年齢を重ねるごとに眼圧が高くなり、度を超せ
ば緑内障になってしまう。現代日本の若者はすでに年配者の眼圧より高いとい
う。原因はテレビ、パソコンなど目を酷使する時間が増えたためだ。同研究班
は、こうした生活習慣病に食生活からのアプローチで迫る。¶【外部研究者迎
える】同研究班は4月、研究プロジェクトチームとして発足した。班長には栄
養生理科学を専門にする元東京大学農学生命学教授の高橋迪雄氏を顧問として
迎えた。同氏は日本獣医学会理事長、日本繁殖生物学会理事長、日本神経内分
泌学会理事などを務める。外部研究者を迎えるのは初の試みであり「研究に違
う視点が加わる」ことを期待している。高橋班長をリーダーとするチーム構成
は、同社の各研究部門から20人を集めた。同チームは、生活習慣病の中でも
肥満症、糖尿病、高血圧、動脈硬化症などを当面の研究ターゲットに置く。¶
同チームが目指すコンセプトは「老齢化に伴う病気を早い段階で摘出、進行を
遅らせる」(高橋班長)ことにある。「人間は老衰で死ねれば最高。しかし、
皆はそうなれない。世間が病と思っていない段階で、栄養学の立場から予防す
る」(同)。しかも生活習慣によって引き起こる病気を、「感覚ではなくメカ
ニズム」(同)を解き明かすことが大きな使命だ。¶【数多い民間伝承】例え
ば、米国の先住民族「ピマ・インディアン」は糖尿病にかかる確率が高いとい
う結果がある。これは、同集団が先住民時代の生活から現代米国式食生活へ転
換したことが大きな要因だ。それまでの生活様式に適応した身体のまま、別の
生活様式に変わることで身体に異変が起きてくる。日本人も「ピマインディア
ンと近い遺伝子を持ち、幼いころから西洋式食生活を取り入れた30代以下の
世代は糖尿病にかかる確率が高い」(同)と予想できる。¶このほかメカニズ
ムは不明だが、「どこの地方の人間は肥満が少ない、糖尿が少ないなど民間伝
承は数多い」。これら伝承を科学的に解明することも生活習慣病研究の「ヒン
トになる」という。また、渡り鳥など野生動物から見た体脂肪蓄積のメカニズ
ムを人間の肥満に関する研究に持ち込むことで、「いままでにないアプローチ
も可能」(同)になる。さらに肥満や糖尿の研究をキッカケにして研究者のだ
いご味ともいえる「思わぬ方向への成果」(同)も期待できる。¶【アミノ酸
を使う】科学的解明の後は、同社の根元でもある「アミノ酸を使う」ことも可
能。味の素はアミノサイエンス研究所のほか医薬研、食品研、発酵技術研など
5研究所を持っており、同栄養健康班での成果をそれら研究所で形にする。と
りあえず、このプロジェクトチームでは3年間の研究期間を設けた。¶人類の
歴史は狩猟生活を中心に400万年、農耕生活を始めて1万年、日本人がコメ
中心の食生活を始めて2000年弱。現在、日本人は食生活を急速に変えつつ
ある。営々と受け継いできた遺伝を覆す生活を始めた。この生活習慣の変化と
遺伝とは、どこかの時点で衝突する。特に、30代以下の日本人の身体には
「今後何が起こるか分からない」(同)状態にある。¶食生活の変化、エアコ
ンなどの生活環境の変化、これら生活を通じて数十年後には「現代の老人とは
違う老人」が多数存在するかもしれない。

日刊工業新聞社





フォローアップ:



  拍手はせず、拍手一覧を見る


★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
投稿コメント全ログ  コメント即時配信  スレ建て依頼  削除コメント確認方法
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/  since 1995
 題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
掲示板,MLを含むこのサイトすべての
一切の引用、転載、リンクを許可いたします。確認メールは不要です。
引用元リンクを表示してください。