投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2000 年 7 月 16 日 13:08:32:
国際的な組織犯罪に対処するための国連国際組織犯罪条約の起草特別委員会が十七日から二週間の予定でオーストリアで開かれ、条約案の内容が固まる見通しとなった。政府筋が十五日、明らかにした。条約には日本も参加する方針だが、日本の現行制度にはない規定も盛り込まれる方向のため、法務省は関連する国内法整備の検討に着手した。
同条約は、薬物の密輸や銃器の不正取引など国際的な組織犯罪に対し、国連加盟国が連携をはかるため、共通の基盤を作るのが目的。早ければ十二月に予定されている同委員会参加国の全体会議での採択を目指す。参加国は条約に基づいて国内法を整備することが求められる。
同条約の内容としては、〈1〉組織犯罪について、謀議しただけで罪となる「共謀罪」か、組織へ参加しただけで罪とする「参加罪」かのどちらかを条約締結国が選択する〈2〉証人の買収や脅迫を罰する司法妨害罪を設ける〈3〉捜査協力者の刑事責任を免除する「刑事免責制度」導入を考慮する――などが盛り込まれる見通しだ。
これらは、日本の現行法にはない制度の導入を義務づけることになるため、日本では組織犯罪対策法や刑事訴訟法などを改正する必要が出てくる。法務省としては、『速やかに国内法を整備する』方針だ。
国際組織犯罪に対しては従来、各国ごとに取り組んできたが、その内容は国によってまちまちで格差も大きく、国際的な基準作りが求められていた。
(7月16日03:02)