投稿者 一刀斎 日時 2000 年 7 月 08 日 18:24:21:
回答先: 七月サミット粉砕闘争行動方針(中核) 投稿者 一刀斎 日時 2000 年 7 月 08 日 18:22:26:
http://www.jrcl.org/liber/l-new.htm
『解放』第1627号
南北首脳会談と朝鮮半島をめぐる米・日―中・露の角逐
六月十三日、金大中・韓国大統領を乗せて軍用ソウル空港を飛びたった特別機
が北朝鮮の順安空港に着陸し、齢七十四歳の金大中がタラップに姿を現した。そ
して、この金大中をタラップの下で出迎えたのが齢五十八歳の金正日であった。
南北朝鮮の分断後はじめておこなわれた歴史的な南北首脳会談はこうしてはじま
り、六月十五日に五項目からなる「南北共同声明」を発表してひとまず幕を閉じ
たのであった。
年長の金大中にたいする儒教的伝統にのっとっての礼を尽くした歓迎と見送
り。そして?キムチ談議?にしめされる会談中の快活かつ機知に富んだ対応。会
談の主導権を握るために金正日が発揮したこのようなパフォーマンスは、これま
で米・欧・日・韓の諸国権力者やこれにあやつられたブルジョア・マスコミに
よってつくられてきた?金正日像?をうち砕くのに十分であった。「あっ、金正
日がしゃべった!」という、素朴な感想すらうみだされているほどなのである。
このような、金正日の国際外交舞台への劇的な登場と南北朝鮮の「自主的統
一」や離散家族の再会などを謳いあげた「共同宣言」によって、いまや朝鮮半島
の危機が過去のものになったかのような「平和ムード」が醸しだされ、南北朝鮮
の民衆の中に「南北統一」への素朴な期待が高まっているほどである。日本帝国
主義による三十五年間の植民地支配に続く戦後五十五年間におよぶ南北分断に
よって民族・家族を引き裂かれてきた民衆は、統一への期待を――一九七二年の
7・4共同声明いらい何度も裏切られながらも――この南北権力者の歴史的な解
逅(かいこう)と「共同宣言」に寄せることになっている。しかしながら、この
ような「南北会談」と「共同宣言」は、南北の権力者のみならず、韓国との同盟
関係にあるアメリカ帝国主義権力者や、北朝鮮の後ろ楯となっている中・露の権
力者の利害を貫徹するための思惑に貫かれたものなのであって、「南北朝鮮問題
の解決」をもたらすようなものではないのだ。
われわれは、南北朝鮮の革命的統一をめざしてたたかう南北朝鮮の人民と連帯
して、米・日・韓の軍事同盟の強化に反対する反戦闘争を断固としておしすすめ
なければならない。