投稿者 倉田佳典 日時 2000 年 7 月 07 日 19:25:02:
07/07 14:00 モナザイト、立件断念へ 原子炉等規制法に該当せず 社会08 #01
共同
放射性元素を含む鉱物「モナザイト」が首相官邸などに郵送され
、長野県や埼玉県など一都六県でずさんな管理状態で保管されてい
た事件で、原子炉等規制法違反容疑で捜査していた警視庁公安部は
七日、立件を断念する方針を固めた。
原子炉等規制法にモナザイトなど核原料物質のずさんな管理を規
制する具体的な条項がなく、法に抵触する事実を認定できなかった
ためで、科学技術庁は同法改正を含め再発防止策の検討を迫られそ
うだ。
同法は六一条の二で「核原料を使用する者の総理大臣への届け出
」を義務付けているが、使用の定義が明確でなく、保管や譲渡、運
搬などについては規制していない。公安部はモナザイトの使用に当
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たる事実がないかどうか捜査を進めたが、立件は難しいとの結論に
達した。
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事件は、六月六日から八日にかけ首相官邸など十カ所に、粉末状
のモナザイト計約三十グラムが郵送されたことが発端。公安部は同
月十七日、郵便法違反容疑で実行犯の解体業内西次生容疑者(42
)を逮捕したが、捜査の過程で民家などに放置されたモナザイト計
約二十一トンを発見した。
所有者の財団法人「日本母性文化協会」=文部省が許可取り消し
=の池田弘理事長(84)ら関係者に事情を聴くなどして、原子炉
等規制法違反容疑での立件に向け慎重に捜査していた。
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07/07 14:00 モナザイト、立件断念へ 原子炉等規制法に該当せず 社会08 #03
池田理事長らは事情聴取に対し「モナザイトは温泉の原料に使う
つもりだった」などと供述。公安部は「使用の意図はあった」とし
て、譲渡や運搬が「使用」に当たるかどうか、科学技術庁や東京地
検と検討を重ね、同庁から「モナザイトのサンプルを頒布するなど
小分けした事実は使用に問える」との回答を得たが、最終的に「法
的責任を問うことは困難」と判断したとみられる。
池田理事長は以前、鉄鉱石やスズなどを東南アジアで採掘し輸入
する貿易会社「南方資源」を経営。二十数年前、タイで採掘した鉱
物を日本に運んでモナザイトを抽出、核燃料研究やウラン温泉用に
販売していたという。
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