投稿者 MIROKU 日時 2000 年 7 月 06 日 23:49:28:
家畜飼料・ペットフード
遺伝子組み換え食品分析検査報告 第6弾
遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーンが行なっている検査運動は、遺伝子組み換え作物がどのような食品に使われているか、その実態を広く消費者に知らせるためにスタートしました。情報提供のための分析です。これまでの分析はすべて、技術レベルが高いアメリカの検査会社・ジェネティックID社に依頼しています。(中略)
そして6回目は、少し角度を変えて、家畜の飼料やペットフードの検査を依頼しました。その結果、再び未承認作物が輸入されていることが明らかになりました。しかも問題のある作物が検出されたのです。
今回は、家禽用3種類、牛用3種類の飼料の検査を行ないました。家禽用の飼料「ナチュラル成鶏」と「バーディ」は、スーパーで市販されている製品です。分析の結果、すべての飼料から、コーン、ダイズ、ワタ、ナタネ4種類すべての作物が検出されました。混入率も高く、家禽用はすべて何十パーセント単位で混入。牛用はホクレン、中部飼料が10%弱、雪印は1%程度混入していました。鹿島飼料は、9種類の組み換え作物が入っていました。
問題は、未承認作物が2種類も混入していたことです。いずれも殺虫性トウモロコシで、一つは、デカルプ社の「DBT418」、もう一つは、プラント・ジェネティック・システムズ社の「CBH351」です。 「DBT418」は、コーネル大学が行なった実験で、チョウの幼虫を大量死させた組み換えトウモロコシです。このデカルプ社の製品は、実は厚生省の食品用の指針は通っているのです。しかし、農水省の家畜の飼料用の指針を通っていません。人間は食べてもいいが、家畜は駄目という奇妙なものです。これが家禽用飼料からはすべて検出されました。また牛用では、雪印で微量混入が認められました。
また、プラント・ジェネティック・システムズ社の「CBH351」が、鹿島飼料の製品から検出されました。この組み換えトウモロコシがもつ殺虫蛋白は、耐熱性が強く、消化器系での分解能力が低いため、EPA(米環境保護庁)で問題視された作物です。それが堂々と日本に輸入されていたのです。(中略)
未承認の遺伝子組み換え作物は、続々と日本に入ってきています。この事実は、厚生省や農水省の指針の問題点を浮かび上がらせます。両省の指針に適合した作物だけが輸入されるという建て前は裏づけのないものであり、アメリカを信用するしか対応策はないことは、最初から分かっていたことです。
アメリカ国内の段階で混ぜて輸出するため、何が混じって入ってくるか、分からないのが実態です。国内に入る際の水際でのチェック体制は皆無です。未承認作物を止める仕組みは、最初からないのです。予想されていたこととはいえ、ここまではっきりと、未承認組み換え作物が続々輸入されている事実を突き付けられるとは、思いもよりませんでした。
(日本消費者連盟「消費者リポート」2000年5月27日発行号から抜粋)