投稿者 FP親衛隊国家保安本部 日時 2000 年 7 月 06 日 22:51:30:
モンゴル・ゴビ砂漠で恐竜化石の発掘調査をしているバイオ関連企業、林原(本社・岡山市)は6日、約7000万年前(白亜紀末期)の砂層から鳥類だけの特徴とされてきた「尾端骨(びたんこつ)」のある新種の恐竜化石を発見し、「ノミンギア」と命名したと発表した。尾端骨は尾の先端部の複数の骨が結合したもので、ここに尾羽根がつき、鳥の証拠とされる。尾端骨が恐竜の化石から発見されたのは世界初。研究グループは「尾端骨は鳥だけが持つという定義の見直しを迫る大発見」としている。
同社とモンゴル古生物学センターの共同調査隊が1994年8月、ゴビ砂漠西部のノミンギーンゴビ地域で発見。尾の部分の特異な形態に着目し、97年から両国など4カ国、計5人の研究者が共同研究していた。地名にちなんでノミンギアと名付けた。
出土した化石は首の根元から尾にかけての脊椎(せきつい)骨がほぼ完全な形で残っており、復元すると全長約2メートル。腰骨の形から鳥類とは直接の系統関係がない小型の肉食恐竜、オビラプトル類と判断した。
しかし、他のオビラプトルの仲間が三十数個の骨で尾を構成しているのに比べ、ノミンギアは尾の骨が24個しかなく尾が非常に短い。さらに、この24個のうち先端部の5個の骨が結合した形状になっていたため尾端骨と断定した。尾端骨は長さ5センチ。短刀を逆さにしたような形状をしている。
鳥類は恐竜から進化したというのが最近の通説になっているが、同研究グループは「恐竜と鳥の進化の関係を考えていくうえでも興味深い」と話している。 【出水 奈美】
[毎日新聞7月6日] ( 2000-07-06-22:12 )