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理研が「人の知性」の根源、遺伝情報で研究へ
言葉や論理、思考といった人間にしかない知性の根源を探るため、科学技術庁所管の理化学研究所(埼玉県和光市)は、二十二日までに、人間に最も近い霊長類のチンパンジーと人間それぞれの脳の中で働いている遺伝子を次々に分析して比較する研究に乗り出すことを決めた。人間の全遺伝情報(ヒトゲノム)を解読する作業が終盤を迎え、その情報の意味や機能を突き止めることが重要になったことから、知性という人類最大のナゾに焦点を当てる。こうした研究は世界でもはじめて。
研究の中心となるのは、同研究所ゲノム科学総合研究センターの榊佳之・プロジェクトディレクター(東大医科学研究所教授)。理化学研究所の脳科学総合研究センターとともに来年度から着手する。
チンパンジーと人間が、進化の過程で別々の道を歩き出したのは、約五百万年前。三十五〜三十八億年という生命の歴史からするとごく最近の出来事で、両者の遺伝情報の内容の違いはわずか1・6%だが、そこに、人間特有の直立二足歩行や手足の長さの比率といった形態的な差のほか、今回の研究で対象とする知能や言語能力、複雑な思考によってさまざまな機械をつくり出す知性の秘密があると考えられている。脳の容積も、人間はチンパンジーの三〜四倍ある。
特に焦点を当てるのは、言葉をつかさどる脳の「言語野」部分。人間とチンパンジーを比較するだけでなく、研究が進んでいるマウスの遺伝情報も活用、微妙な遺伝情報の差から、脳の働きや構造の違いに迫る。
(6月23日03:19)
YOMIURI ON-LINE
チンパンと比較ですか、
パンツをはいた猿でも造るのでしょうか。