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【パリ21日=山口昌子】
仏皇帝、ナポレオンの五代目の子孫に当たるシャルル・ナポレオン(四九)さんが二十一日までに、来年三月に行われる、ナポレオンの生地、仏コルシカ島のアジャクシオ市長選に無党派で立候補することを明らかにした。世襲が極めて珍しい仏政界だが、「知名度はNO・1」で、過去には「ナポレオン」の名前を武器に大統領、皇帝と上り詰めたナポレオン三世の例もあるだけに、今から選挙の結果に興味が持たれている。
ナポレオンさんは皇帝の弟、ジェローム・ボナパルトの直系で生存する一族の家長。身長一九二センチで、なかなかのハンサムと評判だ。また、経済学の博士号を持ち、パリの不動産あっせん会社社長で、一九九四年にアジャクシオに「コルシカのイメージ保護と推進協会」を創設し、会長を務めるなど、地元での活躍の場を広めていた。
立候補の理由は「皇帝の町の現代化」で、「文化的観光のベクトル(媒介物)であるコルシカのイメージの価値化」とか。現市長はボナパルト派だが、ナポレオンさんはボナパルト派をはじめ、既成の政党には属さず、「共和主義者であり民主主義者」として無党派から立候補するという。
ナポレオンさんは一九九四年の欧州議会選挙ではコルシカの自治派を応援し、ブルボン王朝の血を引く妻と離婚して“平民”と再婚したため、父親から相続人としての地位を道義的に喪失したこともあった。しかし、父親が死去した後は、その後任として「ナポレオン記念協会」(会員約三千人)の会長に就任し、「ナポレオン歴史フランス社会」に改名するなどの改革を進めていた。
★精強新聞がこの記事をどう「料理」するのか興味と関心があるところ。