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上下ひっくり返った「にじ」?――。18日午後5時半ごろ、東京都練馬区の上空に現れた光景を同区関町南1丁目の岡村祥仁さん(39)が自宅ベランダから撮影した。西の地平線に沈みかけた太陽の真上にあり、「輝いたり薄くなったりして、色がじっとしていなかった。芸術的でした」と岡村さん。
日本気象協会の気象予報士、斎藤智興(ともおき)さん(27)によると、天頂環(てんちょうかん)と呼ばれる現象で、環天頂(かんてんちょう)アークとも呼ばれる。高い上空にできる氷でできた雲の氷の粒がプリズムの役目をはたして太陽の光を屈折させて起きる。雨の粒に太陽の光が屈折して起こるにじとは別のものだという。この日、練馬区の1万1000メートル上空には、氷でできた「巻雲」という雲があった。
「観測記録はとっていないが、かなり珍しい現象です」と斎藤さんは話す。
(09:28)