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ミラノ爆弾テロ事件 ゾルジ被告が無実主張
1969年にイタリア・ミラノ市で起きた爆破事件の実行犯として起訴され、
イタリア政府から引き渡しを請求されている波元路伊(ハーゲンロイ)=旧名
デルフォ・ゾルジ、東京都内在住=被告(52)は16日、記者会見し、「事
件当日は、ミラノから700キロ離れたナポリにおり、(実行は)物理的に不
可能だ。(疑われて)6年間、ずっと苦しんできた」と無実を訴えた。
この日の会見では、事件当日の行動について「午前中はナポリの大学で授業
を受け、午後は武道クラブで柔道のけいこをしていた」と説明。「6年前から
捜査が始まったと聞いているが、今でも自分に対して行われていると思えない
(現実感がない)」と語った。今年2月から始まったイタリアでの裁判につい
ては「有利に進んでいる」と話した。
法務省などによると、今年3月、イタリア政府が日本政府に身柄を引き渡す
よう正式に求めた。同被告は89年に日本国籍を取得しており、日本の「逃亡
犯罪人引渡法」は日本人を引き渡してはならないと定めている。ただし、日本
国籍の取得は「素行が善良であること」などが要件となっていることから、同
省は事件に関与したかどうかを調査し、関与したと判断した場合はさかのぼっ
て国籍を取り消すかどうかを検討する方針だ。
この事件は、ミラノのフォンターナ広場にあった農業銀行が爆破され、10
0人を超える死傷者が出た「フォンターナ事件」。(12:24)
http://www.asahi.com/0616/news/international16010.html