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06/15 22:40 毎: <衆院選>宗教票の行方 創価学会に期待する自民
毎日新聞ニュース速報
小選挙区になって重みを増した宗教票の行方が、今回の衆院選でがらりと変わる。7
00万票以上の集票力を誇る創価学会は前回、ほぼ旧新進党一色の支持だったが、今回
は相当数の自民党候補が支援を受けるとみられている。正反対に前回選挙で自民党中心
に200人以上を推薦していた立正佼正会や霊友会は、公明党が推薦した自民党候補を
対象から外し、大幅に推薦数を絞り込んだ。自民党執行部は「手堅い票」として創価学
会票に期待するが、投票率次第では効果が薄まる可能性もある。
今月4日、千葉県習志野市で開かれた江口一雄氏(自民党前職)の後援会総会で、講
師に招かれる予定だった評論家、俵孝太郎氏のメッセージが読み上げられた。「江口さ
んは、私を講師とする会合を開けば、千葉県内での自公選挙協力を取りやめると言われ
たそうです」。俵氏の講演が中止になった理由を説明した内容だった。
江口氏は、公明党の政権参加に反対して自民党内に作られた「政教分離を貫く会」の
代表世話人の1人。 俵氏は反創価学会の宗教団体などで作る「四月会」の代表幹事だ
。俵氏は「自民党の鈴木宗男総務局長や中川秀直幹事長代理が、千葉県の2区以外の公
明党との選挙協力がご破算になるので、江口さんにやめてくれと要請したきた」と主張
する。江口氏が出馬する千葉2区は、公明党前職の富田茂之氏とぶつかる自公対決区だ
。
自民、公明の選挙協力は、公明党が自民党候補156人を推薦するなど、それぞれの
地域で始まっている。しかし「貫く会」の代表世話人の1人の白川勝彦元自治相の新潟
6区では、公明党新潟県本部が白川氏の対立候補の民主党の筒井信隆氏の推薦を決めた
。
公明党の支持母体である創価学会の支持候補は今回、公明党の小選挙区公認候補18
人と改革クラブの3人にとどまっている。ただし公明党の推薦は、支持母体である創価
学会の支持とほぼ連動するとみられている。創価学会幹部は「前回はほとんど新進党候
補を支持して、その後自民党に復党する人が続出し、裏切られたという思いを抱いた会
員が多かった。今回は公明党の推薦は参考にするが、学会としての支持は極力抑えた」
と話す。
一方、「四月会」に加盟する宗教団体は公明党が連立政権に参加してから、自民党離
れを始めている。霊友会は(1)公明党との連立政権を是としない(2)公明党、創価
学会の支援を受けない――ことを条件に、自民、自由、民主、無所属の合計91人の推
薦を決めた。このうち公明党から推薦を受けた候補はさらに推薦対象から外す作業を進
めている。霊友会は前回の衆院選では比例代表で自民党、小選挙区でも自民党候補を中
心に約290人を推薦していた。
また、立正佼成会は昨年6月、「『自自公連立政権』は容認できない。これを推進す
る国会議員は推薦できない」との基本方針を決めた。前回の衆院選は自民党を中心に2
51人を推薦したが、今回は自民党議員の推薦を大幅に減らし、自民38人、民主34
人、自由2人、無所属の会1人、無所属10人の計85人に絞り込んだ。
反創価学会の宗教団体が自民党議員の推薦を減らしたことについて、自民党幹部は「
従来からの宗教票が離れるものの、創価学会の支援を受けれるところもあるので、結果
的にどれだけマイナスになるか分からない」と話している。
宗教団体の支持・推薦候補の内訳
創価学会 立正佼正会 霊友会
政党
自民党 0 38 84
民主党 0 34 3
公明党 18 0 0
保守党 0 0 0
自由党 0 2 1
改革クラブ 3 0 0
無所属の会 0 1 0
その他 0 10 3
*共産、社民両党への推薦・支持はなし。霊友会は1日現在の数
[2000-06-15-22:40]